憂鬱な僕２ (ページ12)

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そんな芹香に「まあな？中学の時の2人見てたら正直そう思うけどな。・・・でも、紗綾と斗亜、思ったより仲良くしてんで？・・・・風雅も吹っ切ってる感じやし。これはこれでいいんちゃう？」って隣の芹香をチラッと見て一緒に電車に乗り込んだ。

芹香の言いたい事はわからなくもない。

俺らは風雅と紗綾の友達だし2人の関係性もずっと見てきたし、口に出さない気持ちにも俺らは気付いていたつもりだったから。

だけど、俺らが何をどう思った所でこれは俺らの物語じゃないし、俺も芹香もただの傍観者なわけで、思ってたのと違ってもそういうもんだって、そう思って見てるだけしかできない。

俺らと違って芹香と紗綾は女の子同士だから、きっと俺らよりももっと深いとこまで話したり相談してたんだろうなって、芹香のいまいち納得できない表情を見たらわかる。

お節介って思いながらも納得できなかった所に、気持ちを共有できそうな俺に出くわしたからつい愚痴が出たんだろう。
なるべく芹香を否定しないように、でも、これ以上俺らの出る幕はないよってやんわり話しているうちにいつもの芹香らしくなってきた。

「今日琉巧に会えてよかったわ。正直ずっとモヤモヤしててん。わかってるけど、うちら結構2人に振り回されて来たやん？・・・友達やし良いんやけど、でも、なんか・・・なんでそこまでいって上手くいかへんの？って。・・・お互い好きって言うてたのになんでそうなるん？って。・・・・理解できんかったけど、好き言うたからって素直に受け入れれへんかったり、結局関係性変えれへんとか・・・あるんやな」って少し寂しそうに芹香が言うから「芹香の言ってる事わかんで？俺かて傍から見ててもどかしかったし、何やねんそれって思ったし。・・・風雅の気持ち、正直わからんもん。好き言うたのに何でそれで付き合わへんねんって俺も思ったしな。・・・・でも、俺らにはわからん風雅の気持ちが・・あったんやろな」

そう同調すると「そやな。・・・今は斗亜と仲良くしてんのやし・・・紗綾がそれで楽しいんやったら、それで良いか」そう呟いたと思ったら、この間遊んだ時に紗綾が斗亜とキスした話を嬉しそうにしていたらしく、それを聞いた俺はそんな事する２人を想像できなくて「ちょ・・俺それ全然聞きたくなかってんけど」って返すと「わかる！紗綾と斗亜が付き合ってんのも何かむず痒い感じするよな？」なんて言いながら笑い話になっていった。

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