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紗綾への気持ちに気付いた時、もう幼馴染として一緒に居られない気がしたから、失う前に自分から捨てようって思った。
傷つきたくなかった。
だって紗綾には王子様イケメンが居るから、俺を失ったとしても傷つかないし、何なら何とも思わないと思ってた。
現に避け始めた時は、何で避けるん?と何度か聞かれたが、何にも答えない俺に諦めたのか見捨てたのかわかんないけど何も言わなくなったし、いつだって俺が紗綾の隣に居たのにあっさりその場所は王子様イケメンになったから。
風雅が隣に居なくて死にたいくらい毎日寂しい
手紙に書いてあった文章を思い出す。
そんな事思いながら笑わなくなった俺に、変わらず笑いかけてくれてたと、言われなきゃわかんないほど自分の事しか考えてなかった自分に腹が立った。
わんわん泣きながらめちゃくちゃしがみついて離れない紗綾に小さく、ごめんとしか言えない自分に腹が立った。
人を好きになるって、こんなにしんどいんだなぁと潰れそうに痛い胸の痛みを感じるけど、俺の腕の中の紗綾を、もう絶対傷つけたくないし泣かせたくないと、たまらない気持ちで胸の痛みと同じくらいの強さで抱きしめた。
この日から紗綾を避けるのを止めて、うっかり元の関係に戻った俺達を学校の奴らは物珍しそうに見た。
入学当初こそ一緒に居る事が多かった俺達だけど、ここ数ヶ月全く仲良い素振りもなく過ごしてきたから、今更朝一緒に登校してきたら、いろいろ言われた。
紗綾と王子様イケメンは誰もが知ってるカップルだから、急に俺が紗綾の隣に居るのを見て周りは驚いたり、冷やかす奴や、二股と陰口を叩く奴もいた。
でも、それ以上に俺と紗綾が一緒に居て嬉しくないと思ってる奴がいた。
「大西って紗綾の何なん?」
王子様イケメンに呼び止められ、唐突に投げかけられたその質問。
もちろん返事は、幼馴染やけど・・・しかなくて。
「うん。知ってる。紗綾から聞いた」
「・・・知ってるんやったら聞く意味無くない?」
俺が何て答えるか知ってて聞いてくる意味がわからず逆質問すると、王子様イケメンが急に「たかが幼馴染で紗綾にベタベタすんな!紗綾は俺のもんやねん!」と怒鳴られた。
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あお(プロフ) - ぴのさん» 好みの書き方みたいで嬉しいです!感情移入しにくいかと思いますが、全作品、固定氏名で書かせていただいてます。それで良ければ最後まで読んで頂けると嬉しいです。 (10月13日 20時) (レス) id: 8b0beef4ed (このIDを非表示/違反報告)
ぴの - 文才がとても好みなのですが、名前変換はできないよう設定しているのでしょうか? (10月13日 14時) (レス) id: 8b367529bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あお | 作成日時:2023年10月11日 17時