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そう言うと紗綾は「私が悪い。・・・ごめん」って小さく言って自分で涙を拭った。
そんな仕草に胸がキュッてなるけど、全部全部飲み込んだ。
「でもな？・・・私も何も考えてこーへんかったんちゃうんやで？・・・斗亜が私の事、意味わからんって思うんわかるし、私が斗亜やったら、なんやねんこいつって思う。・・・でも私、風雅に面倒くさい幼馴染で嫌われてるって思ってたから・・・ちゃんと他に好きな人作ってこれ以上風雅に執着せんようにしなって・・・ずっと思ってた」
いきなり紗綾は自分のの胸の内を話し始めて、正直俺は驚いた。
いつもフワフワしてて掴みどころのないような紗綾じゃなくて、ちゃんと言葉に力が籠っていた。
「自分でもわからん風雅への好きやけど、風雅は私の事をそういう目で見てへんて、ずっと思ってた。でも、幼馴染やから、風雅も私に対して恋愛感情じゃない何かを持ってくれてるんやと思ってたし、それにしがみついて執着してばっかで、風雅の事ずっと困らせてたから・・・これ以上嫌われんように早く風雅以外の人好きにならなって・・・・そんな気持ちもあった」
意外な紗綾の言葉に、やっぱり人は見えるものだけで相手をわかった気になってしまってて、紗綾の事を鈍感で人を振り回す天才だと思ってたけど、紗綾は紗綾で口に出さないだけでいろんな事考えてた事に今更気付く。
「さっき斗亜が、幼馴染から抜け出せへんって言うたけど、それ失くしたら、ほんまに風雅の事失くしてしまうって。・・・私の事幼馴染としか見てへんって・・・・そう思ってたし、一回風雅に避けられた事あったやん？あの時ほんまに辛くて、恋愛感情かわからんけど、どんな形でもいいから風雅の隣に居な死んでしまうって・・・そう思ったし。・・・・・めっちゃ矛盾してるけど、風雅と繋がっていたい気持ちと、執着せんように風雅以外の人探さなって気持ちと・・・どっちもあったけど、周りから見たらフラフラヘラヘラしてるようにしか見えへんよな」
・・・こういう態度があかんねんな。・・・でもな？ヘラヘラしてへんかったら、やってけへんかってん。
そう言って紗綾から聞かされたのは、女子からの妬みや嫌がらせ。
そんな事初耳で、今までニコニコしてた紗綾の事を思い出す。
フワフワしてたのは性格でもあったけど、それ以上に傷つかない為の自己防衛だったんだって。
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あお(プロフ) - ぴのさん» 好みの書き方みたいで嬉しいです！感情移入しにくいかと思いますが、全作品、固定氏名で書かせていただいてます。それで良ければ最後まで読んで頂けると嬉しいです。 (10月13日 20時) (
レス) id: 8b0beef4ed (このIDを非表示/違反報告)
ぴの - 文才がとても好みなのですが、名前変換はできないよう設定しているのでしょうか？ (10月13日 14時) (レス) id: 8b367529bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あお | 作成日時：2023年10月11日 17時
