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昨日紗綾とカフェに居る時に会った彼女から連絡があったのは食堂から教室に戻る時。
斗亜に呼び止められて自分の情けなさにイラついた時だった。
俺の態度に斗亜もイラついて挑発してきたのはわかってたけど、昨日の今日で割り切れる程大人じゃないから、そのまま逃げるように斗亜の言葉を流した。
中学からの仲だけど、斗亜と琉巧は口に出さない俺の気持ちをいつもなんとなく汲み取ってくれていたから、俺が紗綾を諦められない事も忘れられない事も多分わかってる。
昨日紗綾が斗亜に何を言ったかはわからないけど、斗亜は紗綾に甘いから、きっと紗綾の味方してんだろうなって思ってた。
だけど、斗亜の顔を見た時、いつになく真剣で男の顔してて、もしかしたら斗亜は本気で紗綾の事好きなんじゃないかって思った。
そう思ったら、今まで斗亜は俺の事考えて言わなかったんじゃないかって。
言えなかったんじゃないかって。
そんな器用な奴じゃないから自分の気持ちに気付いてなかったのかもしれないけど、咄嗟の挑発にしては気持ちが入ってて、そんな斗亜を目の前にして、俺はなんか負けた気になった。
幼馴染だろうが何だろうが紗綾は紗綾で、本当に好きなら貫き通せば良かったのに、終わらせる事しかできなかった不甲斐なさと情けなさで自分にムカついてたから、昨日カフェで会った彼女からの連絡に、今から会おうって誘って学校を抜け出した。
1人で居たくないけど、学校でいつも通りを振る舞うのはしんどいから、俺に好意を持ってる彼女を呼び出して、この虚しさの隙間を埋めるようにホテルに連れ込んだ。
半月ほど前に他校の友達何人かと遊びに行った時にいた彼女は、めっちゃ似てるってわけじゃないけど、顔の雰囲気や表情がなんとなく紗綾に似てて、その日に誘われてなんとなくそういう事になった。
なんとなく俺の事を気に入ってるような素振りは見せてくれてたけど、その後彼女面するわけでもなく他愛ないメールを数回したくらい。
昨日あんな所でバッタリ会わなかったら、もう会う事無いだろうなって思ってたのに、人と人とのタイミングって自分の意志と関係ない所で動いてて抗えないんだなって、数メートル先の斗亜に手を引かれてる紗綾を見てそう思った。
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あお(プロフ) - ぴのさん» 好みの書き方みたいで嬉しいです！感情移入しにくいかと思いますが、全作品、固定氏名で書かせていただいてます。それで良ければ最後まで読んで頂けると嬉しいです。 (10月13日 20時) (
レス) id: 8b0beef4ed (このIDを非表示/違反報告)
ぴの - 文才がとても好みなのですが、名前変換はできないよう設定しているのでしょうか？ (10月13日 14時) (レス) id: 8b367529bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あお | 作成日時：2023年10月11日 17時
