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「あの気持ち初めてやって、あぁーこれが恋ってやつかぁって思ってん。・・・風雅に感じた事無かった好きやった。・・・でも、風雅と仲良くしたらあかんって言われて一瞬でその気持ち吹っ飛んでん」
独り言を呟くように紗綾が淡々と言葉を紡ぐ。
「ずっと風雅の事、幼馴染として好きなんやって思ってた。・・・織山くんに感じた好きって気持ちと違ったし。・・・でも、風雅に避けられてた時めちゃくちゃ辛くて、それは今までの風雅への気持ちともまた違った。・・・風雅の事異性として好きなんかなって・・思ったりもしたけど、やっぱりそれも織山くんの時の気持ちと違った。・・・風雅の事、特別なんは自分でもわかるねん。・・・幼馴染としての好きでもない・・でもそれが恋愛感情の好きなんかが・・正直わからん」
なあ？私、風雅の事・・好きなん？
そう聞かれたけど、俺は紗綾じゃないからわからない。
「斗亜に聞かれてもなぁ・・・。でも、幼馴染とか・・恋愛とかでもない、風雅だけの特別な気持ちなんやろ？・・・・別に恋愛の好きじゃなかったらあかんって斗亜は思わんから、その・・紗綾が感じてる風雅だけの気持ちも・・・好きって事ちゃう？」
俺も真面目に好きについて考えるけど、俺も紗綾も風雅も結局は別々の人間だから、同じとは限らない。
「んー・・でもさぁ？この人だけ違う好きっていうのやったら、斗亜もそうやで？・・友達の好きとはちょっと違う、なんか斗亜だけの好き。・・・・これは何なん？」
急に投げ込まれた爆弾に今度は俺が信じられないって顔した。と思う。
「は？・・・・そ・・れは、俺に聞かれても・・わからんのやけど？・・・友達よりは近いから、そういう意味では特別に想ってくれてんのちゃう？・・・知らんけど」
「そうなんかぁ。・・・じゃあほんまに好きって感情は曖昧過ぎて・・・もうわからへん」
そう言って溜息をつく紗綾に平静を装うけど、繋いでた手に急激に意識がいくし、さっきの風雅に対して感じたイラついた感情だったり、このあざとい女代表みたいな無自覚女の発言に俺の感情は揺さぶられて、琉巧の言葉が脳裏を掠めたりする。
だけど。
たとえ俺が本気で紗綾の事想ったとしても、最後には風雅のとこに行くんだろうなって思ってしまう。
ほんの少しだけその他大勢の友達よりも特別に想ってくれてるくらいが、俺も紗綾も傷つかない丁度良い距離なんだろうなって一瞬で理解してしまう。
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あお(プロフ) - ぴのさん» 好みの書き方みたいで嬉しいです！感情移入しにくいかと思いますが、全作品、固定氏名で書かせていただいてます。それで良ければ最後まで読んで頂けると嬉しいです。 (10月13日 20時) (
レス) id: 8b0beef4ed (このIDを非表示/違反報告)
ぴの - 文才がとても好みなのですが、名前変換はできないよう設定しているのでしょうか？ (10月13日 14時) (レス) id: 8b367529bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あお | 作成日時：2023年10月11日 17時
