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俺らより少し遅れて教室に戻ってきた風雅と斗亜はどこかよそよそしい雰囲気だったけど、空気の読めない西村くんに話しかけられて2人共いつも通りを装ってる。
一瞬斗亜と目が合うと気まずそうな顔を見せて、多分紗綾の事で風雅と何かあったのかなと感じた。
来週の休みに紗綾の高校の子と遊びに行く計画が次々に決まっていって、西村くんと彪太郎は楽しそうに相手の女の子とやり取りしてるけど、風雅と斗亜は何とも言えない微妙な空気を醸し出しているのを俺は一番外野側から眺めてた。
やがて誰かとやり取りしていた風雅が「俺帰るわ・・昼からサボる」と言って帰ると斗亜が風雅の出て行った方を見て小さく溜息をついた。
「・・・風さんと何かあったん？」
「いや・・・いらん事言うてしもてん・・」
自分の席に着きながら廊下でのやり取りを口にする斗亜に「んー・・でも今の風さんに何言っても聞かへんやろうし・・それはそれでええんちゃう？」って返すと「でも風雅、ムキになって取り返しに来ると思う？・・・あれは完全に諦めモード入ってんで？」
頬杖突いて片手で携帯を弄る斗亜の言葉に「ほなガチで紗綾と付き合ったらええやん？」って言うと「なんでやねん・・・勘弁してよ。別に紗綾の事嫌いちゃうけど今更好きになれんて。・・そんなん言うたら琉巧でもええやん？」って、携帯から目線を外すことなく呆れ口調で返される。
そう、俺も斗亜も紗綾は大好きだけど、異性としての好きはもう通り過ぎてしまってて、風雅との関係が終わったからといって恋愛対象になれない。
・・・いや、本当はそんな事なくて、そういう目で見れば多分直ぐ惚れると思う。
だけど、結局は風雅の影がチラつくと思うし、紗綾の中から風雅を追い出すことは無理だと5年近い付き合いでわかっているから俺も斗亜も紗綾に手を出す事は無い。
少なくとも俺はそうだけど、もしかしたら斗亜は違うかもしれない。
斗亜も俺も口に出したことは一度も無いけど、多分斗亜は紗綾を本気で好きだったと思う。
正直紗綾と仲良くなったら、大体の男は一度は紗綾の事好きになると思う。知らんけど。
基本が誰からも好かれそうな雰囲気を持ってるし、紗綾と仲良くなると男が好きになりそうな性格してるなって思ってた。
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あお(プロフ) - ぴのさん» 好みの書き方みたいで嬉しいです！感情移入しにくいかと思いますが、全作品、固定氏名で書かせていただいてます。それで良ければ最後まで読んで頂けると嬉しいです。 (10月13日 20時) (
レス) id: 8b0beef4ed (このIDを非表示/違反報告)
ぴの - 文才がとても好みなのですが、名前変換はできないよう設定しているのでしょうか？ (10月13日 14時) (レス) id: 8b367529bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あお | 作成日時：2023年10月11日 17時
