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「・・・おかえり」
いつも遅いのにこの日は更に遅くて、取引先との食事会なんて言うけど、単なる接待で、お姉ちゃんのいるお店に行ってる事くらいわかる。
企業に勤めてるからこんな事当たり前なんだけど、結構飲んで帰ってきた斗亜を目の前にして上手く感情を飲み込めないでいた。
「ただいま。・・待っててくれたん？ありがとう」
そう言いながら革靴を脱ぐ斗亜をぼんやり見てるけど、スーツに革靴の斗亜はやっぱりまだ見慣れない。
不意に顔を上げた斗亜が私をジッと見つめてきて、その顔にドキッとしながら「・・どしたん？」と尋ねると「・・・いつまで我慢すんの？」って返ってきた。
斗亜の言葉の意味がわからなくて返事できずにいると、急に抱きついてきて押されるように廊下を進んでいくけど、私は後ろ向きで歩くことになるから躓きそうになって「ちょ・・転けるっ」って焦って言うと、そのまま抱き上げられたから慌てて抱きついた。
「・・・酔ってんの？」
「んー？・・・酔ってるけど意識はあんで？」
抱っこされたままリビングに入るけど降ろしてくれる気配が無く「・・・降ろして？」って聞くと「じゃあ、なっちゃんが今、俺に思ってる事ちゃんと言うたらな？」なんて返ってきた。
その声が凄く優しくて、目の前の斗亜はニコニコしてて、なんか全部見透かされてる気がして恥ずかしくて「・・・何でわかったん？」って思わず聞くと「なっちゃん、自分で思ってるよりわかりやすいで？・・・俺がこっち帰ってきて２日後くらいにはもう拗ねてたやろ？・・・ほら、早く言うて？」
そう言われてもやっぱりなかなか言葉にできなくて数秒の沈黙が流れる。
斗亜が子犬みたいな顔でジッと私を見つめてて、その顔を見てると、やっぱり私の斗亜だなって思えて抱っこされたまま斗亜の肩に顔を埋める。
「・・・もう拗ねてたん直った」
「・・・・・俺がそんなんで、わかったって言う思てんの？ええから早よ言えって」
斗亜はそう言ってくれるけど、やっぱりこれは私自身の問題な気がして、返事しないでいると耳元で斗亜のため息が聞こえて少し胸がキュッてなる。
「もぉー・・面倒くさいなぁー。・・今言わんでも、どうせ今から俺に言わされるんやからさっさと言うた方がええよ？」
呆れながらそう言う斗亜はそのまま歩き出して寝室に入っていった。
するといきなりベッドに放り投げられて、そのまま覆い被さってきて私の弱い所をくすぐってきた。
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あお(プロフ) - ムカイさん» 読みたいって言ってもらえて嬉しいです！エピソード的な話を書いているのでまた読んでもらえると嬉しいです！ (2月29日 11時) (
レス) id: 7bac3fb1cc (このIDを非表示/違反報告)
ムカイ - この先のお話が読みたいです！！！ (2月26日 12時) (レス) id: 5e364bf0e0 (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - ルーターさん» 感想ありがとうございます！次のエピソードも読んでもらえたら嬉しいです！ (1月19日 23時) (レス) id: 8b0beef4ed (このIDを非表示/違反報告)
ルーター - 続きを楽しみにしてます！頑張ってください！！ (1月9日 23時) (レス) id: 5e364bf0e0 (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - monaさん» 続きが読みたいって思ってもらえて嬉しいです。もっといろんな作品を作っていくのでまた読んでもらえたら嬉しいです！ (12月6日 13時) (レス) id: 8b0beef4ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あお | 作成日時：2023年10月11日 16時
