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僕はただ単に思った事をしただけだし、なんなら勝手に違う物を用意して怒られる可能性もあるわけで、別に僕が凄いわけじゃないと言うと「確かにそういう事もあるし、みんな同じように評価してくれるわけちゃうけどな。斗亜のした事を喜んでくれる人が今日のお客さんやった。それが全てやねん。正解なんかあらへん。この契約は斗亜のおかげで取れた。運とタイミングや」
よくわからない感情にぼんやりしていると廉くんが「かなり想定外やったわ・・・ちょっと俺、面白い事考えた」なんてブツブツいってたけど、全然頭になんか入らなかった。
廉くんの言った面白い事。
それは僕をこのまま就職させるって話だった。
本当は最初に捺香との結婚の話を相談した時から、薄っすらとその考えを持ってくれていたけど、僕自身が広告代理店やメディアに向いてるかも不透明だし、仲の良い後輩だとは言え、何か戦力にならないと簡単に働かせるわけにはいかないし、何より僕が働きたいって思えるくらいこの仕事に興味があるかわからないから言わなかったそうだ。
「・・・廉くんの言うてくれてる事・・・有難いんやけど・・大学辞めてってなるとそれはまた揉めるっていうか・・・」
「・・・とりあえず、雇用するかどうかは置いといて・・・・斗亜はこの仕事、どう思う？」
「ん・・まだ全然わからん世界やけど・・・面白い仕事やなとは思う。正直そろそろ就活も考えなあかんのに、いまいち何したいかわからんかったから、この職種の経験できてかなり良かった。・・・心理学って就職難しいから、こないだみたいな時に何となく役に立つもんなんやなって思うと、こういう仕事好きかもなぁとは・・・思うけど」
そう言いながらも、たった数日しか働いていないのに僕の気持ちはもう単なるお手伝いじゃなくて、営業戦略的な思考で資料を作成してたし、廉くんも自分の業務の合間に僕の意見を聞いてくるようになって、一緒に企業向けの戦略を考えるのがかなり楽しかった。
「そこやねん」
「・・・何が？」
「斗亜・・・俺はさ？思い付きでこんな話してるんちゃうで？俺は、お前が人と向き合うために身に付けてきた心理要素の視点が欲しいねん。それ、お前の武器やで？」
自分のプライドの為に頑張った事が思わぬ形で認められた時って、こんなに言葉にならないもんなんだなってじんわり感動してて、泣きそうになりながら僕を指差す廉くんの指先を見つめてた。
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あお(プロフ) - 栞乃さん» ハマって頂いたなんて嬉しい限りです！ありがとうございます！凄い大きい出来事のない、普通のカップルのお話ですが、なるべくありふれてる日常をイメージして書いてます。ので、気持ちの描写を褒めて頂いてめちゃくちゃ嬉しいです！最後まで読んで頂けると嬉しいです、 (10月6日 13時) (
レス) id: 8b0beef4ed (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - ちいさん» ずっと読んで頂いてる方からこんな嬉しい感想を頂いてめちゃくちゃ嬉しいです。吉川さんはもっと斗亜の成長を促すのに登場させたかったのですが、上手く使いきれなくて消化不良です。。。もっと精進します！最後まで読んでいただけると嬉しいです！ (10月6日 13時) (レス) id: 8b0beef4ed (このIDを非表示/違反報告)
栞乃(プロフ) - いつもドキドキしながら読ませていただいております。捺香と斗亜のお互いを想う気持ちの描写一つ一つがとても丁寧で読む度引き込まれています。初めて占ツクでこんなにハマりました。ありがとうございます！これからも楽しみにしております！ (10月5日 16時) (レス) @page38 id: 2d069a57ab (このIDを非表示/違反報告)
ちい(プロフ) - 人の感情の深い部分が感じられるこの作品、不思議な気持ちになりながらも引き込まれてずっと読ませてもらってます。個人的に吉川さんのキャラクター性というか、言葉が響いて好きです。これからも更新楽しみにしております！ (10月5日 14時) (レス) id: dd60ea8e42 (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - 甘露寺さん» 大好きって言ってもらえて嬉しいです！感情移入しにくいかと思いますが、全作品、固定氏名で書かせていただいてます。それで良ければ最後まで読んで頂けると嬉しいです。 (10月2日 12時) (レス) id: 8b0beef4ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あお | 作成日時：2023年9月25日 11時
