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「へぇぇー・・・結婚なぁ・・考えた事ないわ」
腕を組みながら背もたれに深く腰掛けた風雅が、斗亜凄いなって感心しながら首を振る。
夏休み直前の学校は人もまばらで、僕らも次の授業まで時間ができて構内のカフェで時間を潰している。
「何も凄ないし・・・俺かてそんな深くなんて考えてへんよ・・」
机に肘をついて頭を乗せながら、ぼんやり窓の外に目をやる。
カフェの窓から覗く空は真っ青で、室内に居ても外の暑さが伝わりそうな空をただ眺めていると「そらな・・・俺らまだ学生やし、全然ピンとこーへんわ。・・・ほんで？捺香さんは？待つって？」
風雅は少し身を乗り出して捺香の返事を聞いてきた。
僕は空を見つめたまま「・・・・ちょっと考えさせてって」って返すと、想像してた答えと違ったのか、風雅は肩眉を少し上げながら僕を見つめてきた。
「・・・捺香さん・・・・いくつやっけ？」
「・・・・・２６」
僕は相変わらず空を見つめたまま横目に風雅を見ていると、捺香の年齢を聞いてきた風雅が小さく息を吐いた。
「２年は・・・長いんか？・・・・女の人っていくつくらいで結婚とかしたいんやろな？」
捺香さんは今直ぐ結婚したいんかな？
風雅が独り言のように呟いた言葉に思わず「・・・・多分・・ちゃうと思う」って僕の口からも独り言が洩れた。
僕も風雅と同じように、捺香は今、結婚したいのかなと思ってた。
だけど大学生で20歳の僕は今すぐそれを叶えてあげれないから、待つか別れるかを彼女に提案した。
ちょっと考えさせてほしいと言われ、わかったと返したけど、なんとなく彼女の「考えさせて」は僕の二択を考える時間じゃない気がした。
何でそう思ったのかと言われれば明確な答えなんてないけど、僕の話を聞いている時の彼女の雰囲気・・・としか言えない。
最初、躊躇いながら思い切って僕に聞いてきた熱量が、途中から萎むように消えた。
結婚する時期を悩んで待つか別れるかというよりは、そもそも僕とこのまま付き合うのかどうかを考えたいようにも見えた。
待つか別れるか。
答えは二択だけど、その二択の内容は、僕が思ってる事と彼女が思ってる事が違う気がした。
もちろんどれも憶測でしかないし、彼女の本当の気持ちはわからない。
僕の話の後、彼女の気持ちを聞かせてくれるのかと思ったら、考えるで終わったから。
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あお(プロフ) - 栞乃さん» ハマって頂いたなんて嬉しい限りです！ありがとうございます！凄い大きい出来事のない、普通のカップルのお話ですが、なるべくありふれてる日常をイメージして書いてます。ので、気持ちの描写を褒めて頂いてめちゃくちゃ嬉しいです！最後まで読んで頂けると嬉しいです、 (10月6日 13時) (
レス) id: 8b0beef4ed (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - ちいさん» ずっと読んで頂いてる方からこんな嬉しい感想を頂いてめちゃくちゃ嬉しいです。吉川さんはもっと斗亜の成長を促すのに登場させたかったのですが、上手く使いきれなくて消化不良です。。。もっと精進します！最後まで読んでいただけると嬉しいです！ (10月6日 13時) (レス) id: 8b0beef4ed (このIDを非表示/違反報告)
栞乃(プロフ) - いつもドキドキしながら読ませていただいております。捺香と斗亜のお互いを想う気持ちの描写一つ一つがとても丁寧で読む度引き込まれています。初めて占ツクでこんなにハマりました。ありがとうございます！これからも楽しみにしております！ (10月5日 16時) (レス) @page38 id: 2d069a57ab (このIDを非表示/違反報告)
ちい(プロフ) - 人の感情の深い部分が感じられるこの作品、不思議な気持ちになりながらも引き込まれてずっと読ませてもらってます。個人的に吉川さんのキャラクター性というか、言葉が響いて好きです。これからも更新楽しみにしております！ (10月5日 14時) (レス) id: dd60ea8e42 (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - 甘露寺さん» 大好きって言ってもらえて嬉しいです！感情移入しにくいかと思いますが、全作品、固定氏名で書かせていただいてます。それで良ければ最後まで読んで頂けると嬉しいです。 (10月2日 12時) (レス) id: 8b0beef4ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あお | 作成日時：2023年9月25日 11時
