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そう言って捺香を見ると、ちょっと嬉しそうな緩い笑顔を見せたけど、多分僕が真顔で見つめてるから捺香の顔も少しぎこちないものになる。
「好きな子の誕生日プレゼントの相談したら、いろいろ考えてくれたって・・・」
捺香の表情が固くなって、僕から少し目線を逸らした。
右手のフォークが所在なさげに動く。
「あん時・・何で麻美の誕生日知ってんのやろって思ってたけど・・・そういう事やってんな？」
別に僕は何も怒ってない。
怒る理由がない。
だけどお互いに変な空気が流れて沈黙が続く。
「こないだ聞きそびれて忘れてしまっててんけど・・・捺香は大丈夫やったん？・・最近そんな不安定な感じなかったから気付かんかったわ・・・」
バツが悪そうな捺香になるべく優しい口調で聞いてみる。
「うん・・もう済んだ事やし。そんな・・・麻美さんの話聞いたくらいでいちいち落ち込んだりしてたらいつまでも前進めへんし」
前向きな感じで笑ってそう言うし、その気持ちもあるのはわかる。
だけど、こういった些細な積み重ねがきっとまた彼女に無理をさせる。
「捺香さ・・・もう、そういうの止めよ？俺、何言われても受け止めるから。・・そりゃ、期待通りの返事してあげれへん事もあるかもしれんし、捺香の中で飲み込める感情なんやったらいちいち言わんでもええ事あるけど・・・あの日俺から連絡無かったん捺香不安やったやん？話聞きそびれてごめん。・・・やし、今言うて？」
そう言ってただ捺香を見つめると、目線を逸らして俯いていた捺香がゆっくりと僕の目を見る。
その表情は、今にも泣きそうで怒られた子供みたいだったから、フォークでポテトを刺して捺香の口に突っ込んだ。
急にポテトを食べさせられて驚きながら口をモグモグ動かす捺香が可愛くて「そんな緊張した顔せんとって？怒ってんのちゃうんやから。・・・捺香の事が知りたいだけやねん」って言うと、ポテトを飲み込んだ捺香が小さく頷いた。
「・・・世間て狭いなぁって。・・・もう結構思い出さんくなってたのに、まさか岡��くんの好きな子が麻美さんなんて思わんかった」
自分の気持ちを確認するかのように捺香がゆっくり話す。
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あお(プロフ) - 栞乃さん» ハマって頂いたなんて嬉しい限りです！ありがとうございます！凄い大きい出来事のない、普通のカップルのお話ですが、なるべくありふれてる日常をイメージして書いてます。ので、気持ちの描写を褒めて頂いてめちゃくちゃ嬉しいです！最後まで読んで頂けると嬉しいです、 (10月6日 13時) (
レス) id: 8b0beef4ed (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - ちいさん» ずっと読んで頂いてる方からこんな嬉しい感想を頂いてめちゃくちゃ嬉しいです。吉川さんはもっと斗亜の成長を促すのに登場させたかったのですが、上手く使いきれなくて消化不良です。。。もっと精進します！最後まで読んでいただけると嬉しいです！ (10月6日 13時) (レス) id: 8b0beef4ed (このIDを非表示/違反報告)
栞乃(プロフ) - いつもドキドキしながら読ませていただいております。捺香と斗亜のお互いを想う気持ちの描写一つ一つがとても丁寧で読む度引き込まれています。初めて占ツクでこんなにハマりました。ありがとうございます！これからも楽しみにしております！ (10月5日 16時) (レス) @page38 id: 2d069a57ab (このIDを非表示/違反報告)
ちい(プロフ) - 人の感情の深い部分が感じられるこの作品、不思議な気持ちになりながらも引き込まれてずっと読ませてもらってます。個人的に吉川さんのキャラクター性というか、言葉が響いて好きです。これからも更新楽しみにしております！ (10月5日 14時) (レス) id: dd60ea8e42 (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - 甘露寺さん» 大好きって言ってもらえて嬉しいです！感情移入しにくいかと思いますが、全作品、固定氏名で書かせていただいてます。それで良ければ最後まで読んで頂けると嬉しいです。 (10月2日 12時) (レス) id: 8b0beef4ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あお | 作成日時：2023年9月25日 11時
