曖昧で不確かな未来と現在を生きる僕 (ページ47)

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彼女と別れた直後の高校生最後のライブはボロボロだった。

僕らの日程の前日に、AmBitiousと4組目のグループBoys beが出演したライブを見て驚きというかショックを隠せなかった。
Boys beは全員中学生の、小さい頃から見てきた僕らの後輩たちばかりで、まだまだ子供な彼らが堂々とパフォーマンスをしていた。
AmBitiousはわかりきっていたけど、正直なスキルで言えば後からできたグループとは思えない完成度の高さだった。

なにわ男子が抜けて僕らを見る周りの目は更に厳しくなり、これまで以上のパフォーマンスを求められた。
各グループのカラーがあると大倉くんは言うけれど、大した苦労もなく早くにグループを組んでもらい、頼りになるお兄さんグループ2組に甘えて引っ張ってもらってきた僕たちは、未だに自分たちのカラーを見つけられずにいる。

僕ら全員が一所懸命努力しても、それがわかる形で繋がらなくて、見兼ねたAぇ最年長の末澤くんや僕を可愛がってくれてる小島くんが時々アドバイスをくれたけど、這い上がる苦労を知らない僕ら同世代の集まりだと自分たちで向かう先を見つけられない。

今回はまだAぇさんが声を掛けてくれるけど、現在関西を引っ張っている最年長組の末澤くんやリチャードくんも、いつまでも僕らを相手してるわけにいかない。寧ろ僕らも年下グループにアドバイスしたり注意する側なのに、それさえもなかなかできない。

誰かに引っ張ってもらわないと、僕らは５人の中で小さく固まって現状維持になってしまう。

僕ら５人はお互いの良いところも魅力的な所もわかってて、Lilかんさいがバランスの取れたグループだと知っているのに、それを未だ最大限に活かせなかった。

精神的にボロボロだった僕は、いろんな事を忘れる為に吹っ切る為に、強くなる為にいつも以上にがむしゃらだったけど、気持ちはついていかず、心と身体がバラバラだった。

だけど落ち込んでも励ましてくれる彼女はもういないから弱音も吐けない。

ただただ心がしんどくて切り替え方もわからない日々を黙々と過ごした。