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ポカンとした表情でネックレスを眺めてた彼女が「これ・・ほんまに斗亜が選んで買いに行ったん？」と小さく笑い出した。
そんなことするタイプに見えないから笑ってるんだろうけど、これでもめちゃくちゃ携帯で調べてお店の中でもめっちゃ悩んだ。
今思い出しても恥ずかしい。
そんな笑わんでもええ・・・と言いながら彼女の顔を覗いたら笑ってなくて泣いていた。
「・・・え？」
何で泣いてるか全然わからなくて思わず固まる。
「なんで泣いてん？・・・嫌やった？あ、おなか痛いん？」
めちゃくちゃ焦って、思いつく理由を並べながら彼女の目を親指で拭うと小さく首を左右に振って「・・・ちゃう・・・嬉しい」と返ってきた。
そんな柄じゃないのに一所懸命考えて選んでくれたんが想像ついて嬉しすぎて泣けた。
そう言いながら僕にネックレスを渡し、着けて？って後ろを向くから、慌てて金具を外して彼女の首に着けた。
向き直った僕に、似合う？って指先でネックレスを摘まんで嬉しそうに笑う。
その仕草や表情がどうにも可愛くて愛おしくて「うん・・めっちゃ可愛い・・」
そう言って、嬉しそうに笑う彼女にキスをした。
「・・・キスしすぎやで。もう１年分くらいした」
「そんなん、ゆりがそんな顔するしやん。しゃーないやん」
そうやってふざけながら顔を見合わせて、でもやっぱりなんか嬉しくて、抱き合いながら「なぁ・・ずっと一緒におって」と言葉にすると「うん・・ずっと一緒にいたい」と僕の胸に顔を埋めた。
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ゆりと別れて1年以上経って、やっと最近は彼女の事を思い出す事が少なくなったのに、こんなに鮮明に思い出してしまうのは、やっぱり表面上の記憶は忙しい毎日に塗り替えられても、僕の心の奥底の記憶は塗り替えられることなく染み付いたままなんだなと、街のイルミネーションを見つめながらぼんやりそんな事を思った。
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作者名：あお | 作成日時：2023年4月10日 16時
