糖分76% ページ29
.
手当が終わる。
実「ありがとなァ。だいぶ楽になったわ。お前、手当出来たんだな。」
『しのぶちゃんに教えて貰って…』
流石は柱、回復のスピードがえげつなく早い。
しかし、回復した実弥の姿を見ても、Aの涙は止まらなかった。
『ごめんなさい…私っ、風柱のお嫁さんなのに狼狽えてしまってっ…』
実「手際良かっただろーが。ほら、」
おいで、と手を広げる実弥に、フルフルと首を振るA。
『だって傷が…』
実「もう大丈夫だ。来い。」
そう言われると同時に、そっと実弥の腕の中に入るA。
『私っ、ほんとに怖くてっ…!実弥さんが死んじゃったらどうしようって…!』
実「俺は大丈夫だァ。」
ポンポンと泣きじゃくるAの頭を撫でながら、もう怪我しないようにしないとな、と。
そこまで考えて、驚いた。
自分がこんなにも生きたいと思っている事に。
Aと出会うまでは自分がこんなふうになるなんて想像すらしていなかった。
鬼が斬れるなら死んでもいいとすら思っていたのに。
今となっては、死にたくない、Aの居るこの屋敷に何としてでも帰りたいと思うようになっているのだ。
Aの笑顔が見たいと。
そしてそこにはきっと玄弥もいて…
少しくらい、そんな未来を夢見てみてもいいじゃないか。
腕の中の細い体を抱きながら、そう思うのだった。
1354人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぴろぴろ - 夢主の誕生日と私の誕生日同じで草 (2021年4月1日 13時) (レス) id: 65d47dc8e6 (このIDを非表示/違反報告)
ロロ天Runa - 玄弥と絡みたかったけど!良い!あれデスね、神作を作る程度の能力ですね、うん、はい (2021年3月9日 15時) (レス) id: e8de5457df (このIDを非表示/違反報告)
エリカ - 面白かったです!また更新されるのを楽しみにしています!頑張ってください! (2020年4月15日 15時) (レス) id: 240037f69d (このIDを非表示/違反報告)
エリカ - あ、やっぱり!零君愈史郎君に似てると思った!面白い!! (2020年4月15日 14時) (レス) id: 240037f69d (このIDを非表示/違反報告)
yurirol0305(プロフ) - 宇宙さん» ありがとうございます!!とても嬉しいです! (2020年2月1日 17時) (レス) id: 9e39a449bb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:yurirol0305 | 作成日時:2019年10月24日 22時