糖分34% ページ34
.
私はコンコンと、いつもの様に戸を叩く。
いつもの様に実弥さんが出てくる。
『実弥さん!こんにちは。』
いつもの様に挨拶をして、いつもの様に彼が迎え入れてくれる…はずだった。
実「帰れ」
『え…』
ガーンとショックを受けていると、
実「あ、ちげぇ!いや、違わねぇけど…」
慌てて説明しようとする実弥さん。
実「…ちょっと、風邪ひいちまってよォ。移すと悪ぃから…」
なんだ、そういう事か。
こんな時でも彼は優しいのだ。
だけど、しんどそうな実弥さんを置いて帰るなんて出来ない。
『なら、私に看病させてください。風邪の時、1人だと大変ですし…』
彼の性格上、このまま対処もしない事は分かっている。
『失礼しますね』
そう言って勝手に部屋に上がる。
実「ちょっ、待てェ…テメェ…」
『大丈夫です!私、風邪移るほどヤワじゃないです!』
実「俺よりヤワだろォ…」
そう言って私を睨むけど、無理矢理帰さない辺り本当に弱っているのだろう。
いつもつり上がった目が、とろんとしている。
…も、もしかして実弥さん、熱が!?
『さ、実弥さん、少し屈んでください。』
実「あ、ァ!?」
私は実弥さんとおでこを合わせる。熱い。
驚いたように私を見つめる実弥さんの顔は赤くなっている。
『実弥さん、熱がありますよ!ほら、顔も赤いですし…』
ゆっくり寝かせた方がいいかもしれない。
実「誰のせいだと…」
そう呟かれた言葉は私には聞こえなかった。
868人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ロロ天Runa - ヤバッ、、、!最高ですね、はい、更新がんばってくださいね!!応援してます!! (2021年3月8日 20時) (レス) id: e8de5457df (このIDを非表示/違反報告)
yurirol0305(プロフ) - なしなつさん» 私も実弥さん最推しです!! (2019年10月31日 20時) (レス) id: 9e39a449bb (このIDを非表示/違反報告)
なしなつ - ハァァァァ尊い…!!不死川好きだわぁ… (2019年10月31日 20時) (レス) id: 737edd5ad9 (このIDを非表示/違反報告)
yurirol0305(プロフ) - 月さん» ありがとうございます!好きだと言っていただけて、嬉しいです! (2019年10月24日 0時) (レス) id: 9e39a449bb (このIDを非表示/違反報告)
月 - この作品が好きです。頑張ってください! (2019年10月23日 22時) (レス) id: 72108a1f6d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:yurirol0305 | 作成日時:2019年9月29日 23時