糖分29% ページ29
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俺は、自宅の前で深呼吸をする。
ちゃんと服は着替えた。
俺は意を決して扉を開く。
そこには案の定、綺麗に揃えられた小さめの靴が置いてあった。
いつもならパタパタと小走りの音が聞こえて、「おかえりなさい！」とAが笑顔で出迎えてくれるのだが、今日はそれが無く。
代わりに、スっと開いた襖から、俯いたAが出てきた。
実「悪ィ。遅くなった。」
今すぐにでも抱きしめたい気持ちを抑えてまず謝る。随分待たせてしまったのだから。
しばらく俯いたままのAに、やっぱり怒っているのかと思ってまた口を開く。
が、言葉が続かなかった。
Aが少し震えている手を伸ばしてきて、俺の羽織の裾を掴むから。
それから俺を見上げて、
『どこに、行っていたんですか。』
そう、ポツリと漏らした。
不安そうにキュッと裾を握るAの手を引き寄せたい衝動に駆られたが、必死に我慢する。
実「甘露寺に怒られてたァ」
俺は正直にそう答えた。
それは数時間前に遡る。
噂の魔性の女とやらはやっぱり鬼で、俺はその鬼を殺って帰ってきた。
お館様への報告も終わり、帰ろうとしていた。
随分遅くなってしまった。早く帰らなければ。
早くAに会いたい。
すると、
甘「不死川さん！」
珍しく怒ったような甘露寺に、声をかけられた。
実「んだァ。今急いでんだよォ」
無視して帰ろうと思い前を通り過ぎる。
が、その後の甘露寺の放った言葉に俺は固まってしまった。
蜜「貴方が任務で女の鬼と一緒にいる時を、Aちゃん見ちゃったんですよ！」
実「…は」
蜜「Aちゃんは傷ついたと思います！ちゃんと話し合ってくださいね！」
俺はその言葉には答えず、走り出す。
鬼殺隊本部から家まで全力疾走だ。
…アイツが、任務中の俺を見た？
完全に浮気現場じゃねぇか。
完全に不注意だった過去の自分を殴りたい。
染み付いてしまった鬼がつけていた香水の匂いが気持ち悪い。
だあああああ！と叫びながら家に帰ってきて今に至る。
『…蜜璃ちゃん？』
実「い、いや、ちょうど甘味処の前で会って…」
俺はこれから弁解しなければならない。
信じてもらえるかは分からないが、それでも無実を証明しなければならないのだ。
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ロロ天Runa - ヤバッ､､､！最高ですね、はい、更新がんばってくださいね！！応援してます！！ (2021年3月8日 20時) (
レス) id: e8de5457df (このIDを非表示/違反報告)
yurirol0305(プロフ) - なしなつさん» 私も実弥さん最推しです！！ (2019年10月31日 20時) (レス) id: 9e39a449bb (このIDを非表示/違反報告)
なしなつ - ハァァァァ尊い…！！不死川好きだわぁ… (2019年10月31日 20時) (レス) id: 737edd5ad9 (このIDを非表示/違反報告)
yurirol0305(プロフ) - 月さん» ありがとうございます！好きだと言っていただけて、嬉しいです！ (2019年10月24日 0時) (レス) id: 9e39a449bb (このIDを非表示/違反報告)
月 - この作品が好きです。頑張ってください！ (2019年10月23日 22時) (レス) id: 72108a1f6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yurirol0305 | 作成日時：2019年9月29日 23時
