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第44話 ページ4

橋付近に立ち試合の様子を見ていたAは
勢いよく転がってくる物体に気づいた。

「スイカ!!」

「あ、A!ごめん、後でなんだよ!!」

スイカは試合の様子が気になるとごろごろ転がって村の中心へと急いだ。

(良かった、溺れてたわけじゃないのか)

でも、コハクの姿は見えないので入れ違いというところか。

(コハクを探す??いや、手当たり次第探してたら迷う気がする)

もし迷ってしまったら今度は迷惑をかける側になってしまうだろう。

それだけは避けねばならない。

「ああ、もう、距離が遠くて戦況がどうやってるか全然分かんない」

「…………やっぱりじっとしてるのは嫌!」

Aは村の外へと走った。

そして村がギリギリ見渡せる場所に移動して
周囲を見渡した。

(これならコハクが帰ってきた時に状況を伝えられるはず……!)

Aは少しでもコハクが戻れるよう祈った。


その頃金狼はマグマに対し互角、いやそれ以上ともとれるほど闘えていた。

これにはマグマも驚いたが、それが逆に金狼を追い詰める事となった。

慎重派ではないマグマだがこの時滅多にしない距離を取る戦法をとった。

野生の感覚か勘かは分からないがそれは金狼にとって最悪の戦法だ。

視力が悪い金狼は距離を取られると視界がぼやけ正しい間合いが掴めない。

武道を極める者にとって視力が悪いのは命取りとも言える。

(今金狼の目が……)

上に登って様子を見ていたスイカは金狼が自分と同じであると察した。

やはり、視力の問題もあり金狼はマグマの攻撃をマトモに受けてしまい地に伏してしまった。

(ま、まだ、だ……負ける訳には……)

その時、天の助け、いや、科学の助けが放たれた。

「金狼!科学の目なんだよ!」

それはスイカの被っていたマスク。

ひゅんひゅんと落ちてくるマスクを見て金狼は
頭にそれを被る。

視界が、晴れた。

今まで見てきた世界が一変した。

あまりの衝撃に迫ってくるマグマがゆっくり
迫ってくるくらい、感じるほどそれは金狼に
とって初めての世界だった。

(これが、世界なのか)

視力さえどうにかなれば金狼はとっくにマグマの力を越えており、見事金狼はマグマを圧倒的に追い詰めた。

これで、勝者は決まった、と誰しも思った。

しかし、勝利の女神は微笑んではくれなかった。

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八つ橋 - こんばんは、千空君と夢主ちゃんが好きなので更新ありがとうございます。 (2021年4月22日 20時) (レス) id: ed846143d9 (このIDを非表示/違反報告)
八つ橋 - こんばんは、更新ありがとうございます、過去編の千空と夢主ちゃんも好きなので嬉しいです。お身体にお気をつけて下さい。 (2021年2月13日 22時) (レス) id: ed846143d9 (このIDを非表示/違反報告)
メクルクル(プロフ) - カカオお豆さん» ネットで探るなりしても漢字表記は出てきます。 なお漢字だと犬鬼灯と犬酸漿と出てくるみたいですが、どちらも使われるというのでこのまま犬鬼灯表記のままにしたいと思います (2020年1月2日 21時) (レス) id: f8b718fdc2 (このIDを非表示/違反報告)
カカオお豆(プロフ) - メクルクルさん» 漫画ですか?漫画持ってないんですアニメしか見てなくて(;´・ω・) (2020年1月2日 21時) (レス) id: 5ddd851753 (このIDを非表示/違反報告)
メクルクル(プロフ) - カカオお豆さん» コメントありがとうございます、カタカナ表記だとイヌホオズキですね、漢字表記だとこの名前になります、原作でもこの表記だったので不安でしたらお確かめください…… (2020年1月2日 21時) (レス) id: f8b718fdc2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:メクルクル | 作成日時:2019年12月13日 17時

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