考察、よっつめ ページ14
「みなさんって、昔から仲いいんですか？」
カリカリと文字を書く音が響く室内で、隣に座り机に向かうトントンさんに問うてみる。
昨日ずっと考えてたこと。疎外感が寂しいとかそういうことではないけどさ。
「なしたんですか？仕事サボろうとしてるんですか？」
「違います〜！」
そらいきなり昔の話しろって言われたらサボろうとしてると思われるか…思われるか？
「で、どうなんですか？」
署名して、判子押して、目を通して、トントンさんに渡す。
そしたら次の紙をとって内容を読んでから、それの対処法を考えるっていう作業の繰り返しで疲れてくるのもしかたないじゃない。
トントンさんは少し優しい顔をして、懐かしいなぁなんて呟く。
それが、みんなとの思い出があることが、ちょっとだけ羨ましいなって思ったり。
「俺とグルさんとか、あと大先生とかは、同じ士官学校通ってたんや。」
ロボロとかゾムとかショッピくんとかは違うけどな？と語り始める。
「で、普通に勉強して、将校になろうと頑張ってたら、グルさんがいきなり国つくりたいって言い出して。」
「なんとまあ…彼らしい……」
あのやんちゃは学生時代からそんなんだったのか…。さすがとしか言いようがないな、と感心しつつ手を動かすことはやめない。怒られてしまうからね。
「そんなん夢物語だと思ってたのになあ、なんでこうやって仕事してるんやろな」
言葉こそ嫌味なくせに、顔を見れば幸せそうな顔。
私も、この人たちと一緒だったら何か変わっていたのかな、あんな仕事せずに済んだのかな、なんて過去と比べてみたって何にも変わらない。
ただ、羨ましいという気持ちだけ積もっていくばかりだった。
「みんなで、頑張ったんですね」
そんなに思ってもいない言葉は、自然と口から漏れ出していた。
トントンさんは、少し驚いた顔で私を見たあと、ちょっと眉を下げて、「せやんな」とつぶやいていた。
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ぽんずのすのようなもの(プロフ) - 朝霧さん» そう言っていただけると本当に嬉しいです…！！！ぜひこれからもニヤニヤしてみてくださると幸いです…お褒めの言葉本当にありがとうございます！！！ (2018年9月7日 22時) (
レス) id: 00c80db739 (このIDを非表示/違反報告)
朝霧 - 面白い……その一言に尽きる。とても面白い作品でニヤニヤしてました！(変態ですね)これからも更新頑張って下さい！ (2018年9月4日 22時) (レス) id: 1da1321e83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽんずのすのようなもの | 作成日時：2018年8月26日 15時
