消えた彼女ともう一度。【ユーリ!!! on ICE】

第２４滑走 ページ26

勇利とユーリの練習が終わって、誰もいなくなったリンク






「ちょっとだけ…いいよね」




今は誰も使ってないんだもの






リンクの真ん中に滑っていき、ジャンプの練習






「よっ、と」




ｼｬｯ




トリプルアクセル…うん、綺麗にきまる






「次はトリプルサルコウっと」



ｶﾞｯ ｼｬｧｯ





「…っし!」






いい感じだ




ステップからのジャンプ






「ｽｰ ﾊｧｯ!!」




ｼｬｯ








よし!!!!





「まぁ、このステップからのジャンプは絶対ユーリやヴィクトルの前じゃやらないけどね」







なんでか?って??



だってこのステップからのジャンプは、何度もユーリやヴィクトル、ミラの前で見せてきたもの



私が、得意とするものだから。








「本番高得点を狙うならこれだけど…」






ばれるわけにはいかないから、変えなきゃなぁ




ライオコーチはこの事を知らない…けどこれを見たユーリ達が動くのに気づいたら






「怖い…なぁ」







ﾊｧ 駄目だ集中しなきゃ




せっかくの練習できる時間だ




もしかしたら後で誰か練習に来るかもだし!







「通してみよう」






まずはフリーから




ウォークマンをスピーカーに繋げ、今シーズンに使う曲を選択



上に羽織っていたパーカーを脱いで、Тシャツ一枚になる







「少し寒いけど滑ってたら温かくなるよね」






再生ボタンを押してリンクの中央へ




少しして曲が流れだす


感傷的なワルツ


入りはヴァイオリンの独奏で始まり後に小さくピアノが入るこの曲




ほとんどがヴァイオリンの音が目立っていて、その音と言えば悲しいメロディを奏でている





初めてこの曲を聴いたとき、この曲は今の私の心内環境を表している曲だと思った。






悲鳴とも捉えられるような高音に上がるヴァイオリン




まるでとても悲しくなったときの私の気持ちそのものだった







「うわっ…!」






ヤバい、考え事しすぎてジャンプミスった…ｯ





(落ち着け、落ち着け…)









この曲で重要なのはジャンプじゃないんだから

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• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

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