消えた彼女ともう一度。【ユーリ!!! on ICE】

第９滑走　ユーリside ページ11

ジュニア大会で３回転サルコウの予定を４回転サルコウに変えた時の事、ターンアウトしたものの、回転数は足りていた




しかしヤコフはそれを褒める事なく、俺を叱った


成長のため禁止されていた４回転を行ったからだ。



しかしヤコフの怒鳴り声は俺の右耳から左耳へと、流されていく



わざと聞かないようにしていた





そんな時、あのリビング・レジェンド

ヴィクトル・ニキフォロフが現れて「ﾊﾊｯ もっと褒めてあげなよヤコフ」と、そう言った




世界選手権５連覇の彼が、俺の演技をみてくれていた


当時ヤコフは「無責任に口出しするなぁ!!」ってヴィクトルに怒鳴っていたけど




「俺も昔、同じことをして怒鳴られたよ

キミは４回転なしでも勝てる
賭けてもいい、世界ジュニアで優勝できる」




そのあとにそう俺に行ってくれた


その言葉が当時俺にとってはとても心を躍らせ




「じゃぁ４回転なしで優勝したら
ヴィクトルが振付したプログラム俺に頂戴!!!」



「! いいよ、世界ジュニアで優勝したら俺の所においで

最高のシニアデビューにしてあげる」






そう、ヴィクトルと交わした約束




(ヴィクトル……)





その約束を交わした後、女子世界ジュニアで優勝したルーナという女と話したっけ




どこかAと似た雰囲気を持つ女






(A……今どこにいるんだよ)




すっげぇちいせぇ頃から一緒にいた幼馴染み


A・セレティーニャ




一緒にスケートを始め、毎日朝から晩まで一緒に練習をしていた。






たぶん、俺の初恋。



そんなAがある日突然、俺の前から姿を消した



Aの家族ごと、俺の前から姿を消した。




俺同様、ノービスの大会で素晴らしい実績を残したAは、マスコミの間はもちろんの事、お茶の間を騒がせた


俺とAの実績をみたマスコミ達は、2人のロシアの妖精の誕生!!!?と大きく見出しをだして放送




何度も俺達の演技がテレビなどで放送された。





そんな中での失踪で、スケート業界からもすっかりと居なくなってしまったA




マスコミ達は大きなけがをしたんではないか、と騒ぎ立てた






それが、俺が9歳を迎えた歳の事だった＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

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