9話 ページ14
ピリついた空気の中、会合が始まった。
互いに紹介をすませ、定期報告とポートマフィアから火貂組に流れた裏切り者の対処についての話し合いをすませ、武器の密輸に関する報告に移る。
「密輸武器について話したいとのことでしたが、そちらには武器が足りていないのでしょうか？でしたら、少し多くこちらから流すことも可能ですが。」
「ああ、頼みたい。」
会合が始まってから続く碧棺の不遜な態度に中也が苛々しているのが目に見えてわかる。
だから、挑発に乗るなと言っているのよ。
「して、結局そちらの本題は何なのでしょうか。」
「……何のことだ」
「惚けなくとも結構ですよ。何か理由があるのでしょう、いきなりこんな会合を申し出るなんて今までになかったことですもの。」
疑惑をそのまま私たちに伝え、疑いを表に出してしまえば我々に睨まれ、排除される可能性が高い。
だからそれは避けようとするはず。
「……最近ウチのシマでヤクが出回っている。その出所を今調べている最中なんだが、知っての通り俺のシマはお前らの領域と隣接している。もし出所がポートマフィアのシマの中だとしたらどうすればいい。ヤクが流れるのをを放っておくわけにもいかねえが、そんなことのためにお前らの怒りを買うのもごめんだ。どうせテメェらも対策はしてるんだろう？どこまで手を出していいのかを知りたい。」
なるほどね
「ええ、こちらでも怪しい薬の流れがあるのは把握済みです。現在特区全体が一丸となり、出所を特定している最中ですので、
あくまでも『火貂組』と『ポートマフィア』の問題として出してきたのか。
『特区』の根幹に干渉する意思はないと思わせるために。
詳しく言うと、
ポートマフィアは確かに特区全域を管轄下に置いている。
けれど、表の支配者は異能特務科や軍警。
だから、ここで私たちが『ポートマフィア』に関わるなと言っても、それは『特区』に関わるな、という意味にはならない。
簡単に言えば、
『ポートマフィアの領域 ≠ 特区』ということ。
そこを相手は突くつもりだったのでしょう。
だから私は明確に、『ポートマフィア』ではなく『特区』に関わるなといったの。
少しわかりにくかったかしら。
けれど、相手もよく考えてきているようね。
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紅羽(プロフ) - 琉流さん» ありがとうございます！そう言っていただけると励みになります！ (2021年10月12日 11時) (
レス) id: 163ac7dec9 (このIDを非表示/違反報告)
琉流 - とても面白いです！神ですか？文ストもヒプマイも好きなのでありがたいです！ (2021年9月28日 23時) (レス) @page13 id: 45a1f0a151 (このIDを非表示/違反報告)
紅羽(プロフ) - チョコクランチさん» そう言っていただけて嬉しいです！何とか同じ世界線でできないかと考えていたらこうなりました(^^)更新頑張ります！ (2021年7月27日 14時) (レス) id: 163ac7dec9 (このIDを非表示/違反報告)
チョコクランチ - 本当に面白いです！！私の場合、どうしても無理なクロスオーバーはトリップにしてしまうのですが、そこで全く新しい設定を作るのは本当にすごいと思います！これからも応援しています！ (2021年7月26日 22時) (レス) id: c04b872133 (このIDを非表示/違反報告)
紅羽(プロフ) - ベルさん» わー！ありがとうございます、そう言っていただけて嬉しいです！学業との両立が難しいため、更新は亀ですが頑張ります！ (2021年6月9日 6時) (レス) id: bb5594eb4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅羽 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yurinohana1/
作成日時：2020年12月29日 21時
