最終話 ページ26
「あーあ、疲れたぁー！」
私は机を離れ、伸びをした。
『黒の組織』壊滅後、私の予告通り私を含むヨコハマの皆
ポートマフィアをはじめとし、武装探偵社、異能特務課、軍警、
そして、兄さんの所属する公安は後始末に追われていた。
あの件が終わってから早1ヶ月半。
やっとひと段落着いたところだ。
ジン達については、私たちに全権が委任された。
簡単に言ってしまえば、生かすも殺すも私たちの自由ということ。
とりあえず、情報を軽く引き出しつつ地下に閉じ込めている。
公安とは少しだけ、折り合いが良くなった。
異能力が本当に存在すると伝わったおかげだと思う。
ヨコハマへの干渉が目に見えて少なくなった。
それは良かったのだけど……
「大変だった……」
奏斗がジンの弟・・・・であることが公になったのだ。
私は元々知っていた。
初めてジンに会った時その瞳に既視感を覚えて調べてみたら大当たり。
奏斗は政府への(面倒くさい)対応やポートマフィア内からの逆風に必死で耐えていた。
公安からもその件については見逃して貰えず、何度か奏斗に関わる情報を渡す羽目になった。
私たちにとってはかなりの損失になった。
ポートマフィア内部では、『ヨコハマのルール』を破った奴の『弟』ということ、そして前述の理由で幹部補佐に相応しいのかなどと陰口を叩かれかなり荒れていた。
また、私自身も『公安の妹』ということが公になったことでスパイではないかという疑いをかけられ、その対応も並行で進めていた。
まあ、私への疑いは鴎外さんを含む上層部が完全否定したこともあり幸いすぐに晴れたが。
私たちの地位はかなり揺らいでいた。
奏斗のために私が手伝えたことは、
「少なかったな。」
「何がだ？」
「んーん、何も。」
「…お前のせいじゃねぇ。」
「え？」
「だから、お前のせいじゃねぇよ。」
「………」
「はぁ…俺はお前に感謝している。お前のおかげでこうやってポートマフィアで働けている。部下としてそばに置いていてくれている……それだけで十分だ。」
「でも、」
「良い。お前が…『聖奈さん』が俺のことを認めてくれているなら良いんだ。」
「…そっか。それなら、良いや。」
こんな日々が続かないとはわかっている。
だけど、今くらいはつかの間の休息を楽しんでもいいでしょう。
窓から見える空は、眩しいくらいに青かった。
＿＿ゼロの妹 fin＿＿
終わり
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紅羽(プロフ) - りん酢さん» やあ、ようこそ占ツクへ (2020年8月6日 12時) (
レス) id: 0d7eedca27 (このIDを非表示/違反報告)
りん酢(プロフ) - りん酢だよ〜ん(いきなりすまん私も占ツク始めた。) (2020年7月24日 11時) (レス) id: feb1b4b00d (このIDを非表示/違反報告)
紅羽(プロフ) - そふらさん» そう言ってくださると嬉しいです！頑張ります！ (2020年5月12日 12時) (レス) id: 2776645614 (このIDを非表示/違反報告)
そふら(プロフ) - すみません！ありがとうございます！とってもお話面白いので更新すっごく楽しみにしてます！頑張って下さい！ (2020年5月12日 12時) (レス) id: 0068c3a571 (このIDを非表示/違反報告)
紅羽(プロフ) - そふらさん» 修正させていただきました！ご指摘ありがとうございます (2020年5月12日 12時) (レス) id: 2776645614 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅羽 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yurinohana1/
作成日時：2020年5月10日 11時
