誕 ページ1
作間side
「さくまぁ〜！」
酔いすぎだろう、
めでたく20歳を迎えた彼、猪狩蒼弥は大好きな樹くんに食事に誘われ散々飲まされた様子で帰ってきた
「夜遅くは危ないから連絡して 迎えに行くから」って言ったのなんかフル無視でおぼつかない足取りで玄関をくぐってきた彼を受け止めて早20分
明日の朝ごはん何にしようか、とキッチンに立つ俺の足元にぺたんと座って擦り寄ってきてる
「ガリさんお風呂入ってきな？お湯ためてあるよ」
「さくまもはいるー？」
「なあんでよ笑 俺はもう入ったよ」
じゃあはいんない！なんて小学生みたいな口振りで頬を膨らませるその姿は本当に20歳なのか疑うほど
「いつまでもイヤイヤしてるなら俺寝ちゃうよ？」
しゃがんで目線を合わせてそう問えばピクリと揺れた肩に○みだす瞳
「...やだぁ、さくちゃ、 だっこ...」
......あー、可愛い ほんとに20歳なの？
こんなに可愛くていいの？
「抱っこしたら寝るでしょ」
心を鬼にしてどうにかお風呂に入ってもらえるよう促すけど、彼の気持ちはなかなか変わらないみたいで、
「ねないし はーやーく、ねーりゅうと」
両手をめいっぱい広げて俺を見上げて抱っこを強請る姿に勝てる訳がなく
「んふふ りゅーと、」
抱き上げてやれば、首元に擦り寄ってくる
普段はハグでさえ断られる時があるほど気分屋な彼からは想像もつかないかわいい行動である
お酒の力は偉大なものだ
「ガリさん？」
「ん、む... なにぃ、」
ほらやっぱり寝そうじゃないか
もう寝かせてしまおう お風呂は明日の朝入らせればいい
「パジャマどれがいい？いつもの？」
「あの、ふわふわのやつがいー、」
彼愛用のブランドのお気に入りのパジャマに身を包ませ、背中を一定のリズムで叩いてやれば またすぐ、
「やだぁ、」なんて声が聞こえる
「なにがやだ？」
「とんとんしないでぇ、 ねちゃうからぁ...」
「ねたくないの？」
「んっ、まだっ」
「なんでよ なんかしたいことあった？」
「、えっちする、 りゅうとといっぱいちゅーしてえっちするの」
いきなりなにを言い出すんだ
「...えっと、？」
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作者名：あいと | 作成日時：2022年9月29日 23時
