ホンキス*2 nino (ページ18)

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53.Aさんのくやしい…N ページ18

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「いつも素直ないい子ですけど…？」

ええ、ええ。
素直ないい子ですよ、ワタクシ(笑)

「うそつけ(笑)」

「嘘って、なんだよ(笑)」

相葉さんのビールが3杯。
オレはビール一杯とレモンハイが2杯。

程よく腹も膨らんで、程よく酔ってきた感じ。
会社の飲み会とか合コンとかとは違って、酔いがいい感じ。

「ひねくれてる、ニノは」

「言ってくれるね(笑)」

ひねくれてんだろ？だって、本心なんかめったに言わないじゃないかって相葉さんが笑う。

この人、オレのことをさ？
どうおもってんのよ(笑)

そんなに裏表はありませんよ？
思ってることを全部表にださないだけでさ。
それって、裏があることとはちがうでしょ？

「うん…だから…さ」

メニューを端から端まで
目線っていうか顔ごと動かしてじっくりと見ながら相葉さんは続けた。

「ひねくれてるニノが、そんなに素直にちゃんと話をするのが……」

「なによ？」

「あーくやしいなぁ」

さらに、なによ？って、感じだよ。

なんで相葉さんが、悔しいのよ？

「とうとうニノにも、そんな風に本心を話せる女の子が出来たんだなってのが」

4杯目のビールが到着。
いつの間に頼んでいたんだか。

受け取ったジョッキに口をつけて
鼻の下に白い泡の髭をつけて

「くやしくて、うれしいな(笑)」

って、さ。

「ちゃんと説明して、ちゃんと分ってもらいたかったんでしょ？それくらいの子なんでしょ？」

だって。

「今までオレが一番だったのにー。」

「なんか、くやしいー。」

「でも、うれしいー。」

そう言って相葉さんは、カウンターに突っ伏した。

「うわっと…あぶねぇな(笑)相葉さん？オイ。オイって！」

寝てやがる。
マジか！

ジョッキに手をかけたまま
コテンと頭をカウンターに乗っけて

「不気味な顔してんじゃ、ねぇよ(笑)」

にやけながら、寝てる(笑)
オレがこつんと頭を叩いても、寝てる(笑)

「腹一杯になったら寝るって、子どもか(笑)」

そんなつっこみももう聞こえてないみたいだ、な(笑)