51.パンツがかぶる、件…N *10/22 ページ16
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「今日は早いじゃん！」
ホント、いろんな加減が、ばか(笑)
どんってものすごい力でオレの肩に置かれた相葉さんの手。
そのまま肩に乗っかってた相葉さんの手をさっと払った。
「相葉さんは、遅いね。残業？それとも補習？」
「補習って、なんだよ！」
生ひとつって、カウンター向こうの大将に相葉さんが言った。
「レモンハイも追加で」
乗っかって、追加の注文をする。
「うーっ…腹減ったー。なに、ニノこれしかつまみ頼んでないの？」
これだけあれば十分だと思うけど、オレは。
枝豆、やっこ、もろきゅう……それから、焼きそば。
「んーと…から揚げと、ハムカツ！アスパラベーコン巻に…」
ビールと酎ハイを持ってきた大将引き止めてつぎつぎとまあ(笑)
「そんなに食うのかよ(笑)」
「だって、腹減ってんだもん」
「肉、ばっか(笑)」
「こんなに食っても痩せてくんだよな…。ほら！」
そう言って、シャツをめくって腹を出そうとするから慌ててそれをとめた。
あーいろいろやなもん、見たな(笑)
見えちゃったな(笑)
相葉さんは、すぐ痩せる。
代謝がいいんだろうな、汗もめっちゃかくし
外回りも慣れるまではかなりの運動量だし、ね。
まあ、オレくらいになれば？
取引先にタクシー代を出してもらうとか、ね？
効率のいい動きも考えられるけど。
この人、今、仕事に慣れるために目一杯非効率な動きしてんだろうね。
食べても痩せるってか、締まるってうらやましいわ。
「また、パンツお揃いだし(笑)」
「えーニノも今日これなの？」
「なんだろね、このパンツがかぶりすぎる件(笑)…って、ちょっ！なにをしてんのよ」
「え？確認しないとさ？」
それは自己申告だけでいいでしょ？(笑)
おんなじだよ。
シャツを出そうとオレの腰周りに手をかけてる相葉さんと
それを阻止しようとして余計にシャツが出てきちゃってる、オレ(笑)
なんの絵よ、これさ(笑)
ジョッキ持ったまま固まっちゃってる大将がかわいそうでしょーよ(笑)
「ほら、ジョッキを受け取れよ！」
「ちぇっ！パンツ位見せたっていいだろうが！」
「大声で言うなって…」
成人男子二人のパンツ談義なんか、需要ないよ？
ようやくオレのシャツの裾とパンツ、あ、普通にズボンの方のパンツね？(笑)
から、手を離した相葉さんは
ジョッキを受け取るとそのままビールを飲みはじめる。
立ったままかよ(笑)
52.くやしいなぁ…N *10/27→←50.しか、言わない
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作者名：ゆりね
| 作成日時：2014年10月6日 8時
