赤と黒と人形少女【wrwrd!】【gr】 (ページ1)

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プロローグページ1

ナレーター視点

｢はぁ、はぁ。｣

1人の少女が一心不乱に何も無い荒野を走っている

少女は自分がなぜ走っているのか、どれくらい走っているのかが全くわからないくらい走っていた

特に目的地もなく誰かに助けを求めて走っていた

なにか理由があって走っていたのかもしれないがもう覚えていない

何も食べずに自分の中で狂った時間感覚で走り続けていた

少女の脳はとにかく『何か』から逃げ続けろとしか信号を送らなくなっていた

どれくらい走ったのかも、目的地もなにもわからないまま走り続けていた少女はもう限界に近かった

少女は足を止めて後ろを振り返る

後ろには近くによれば大きいのだろうか、かなり大きな塔らしき物が建っているように思える

少女はそれを見て安心したのかゆっくりと目を閉じ、その場に倒れた

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

数時間後、少女が倒れたあとに数人の男たちが少女の近くを通る

褐色の肌をした金髪の男に

赤いマフラーと眼鏡をかけた温厚そうな見た目の黒髪の男に

青髪の眼鏡をかけた特に特徴がない男に

緑色のパーカーを深く被った異様な雰囲気の男に

顔の前に天と書いた布で顔を隠している少年のような身長の男と

その男たちより前を歩いている金髪で赤目で鋭い目に眼鏡をかけたスーツの男

6人の男たちが何も無い荒野を歩くというのは異様だが彼らの周りには誰もいない

褐色の肌の男が赤目の男のことを呼ぶ

kn｢おーい、グルッペン！この先に何があんねん！こんなところ歩いててもなんもないやろ！｣

gr｢別に俺は何かあるとはってないゾ？｣

すると小さな男が

rbr｢ハァー！？じゃあ、なんでこんなとこ歩いとんねん！｣

tn｢まぁ、落ち着けって。何かあるかもしれへんってことやろ？｣

温厚な男は頭に血が昇っている褐色の男と小さな男をなだめるように言った

zm｢ん？なぁ、大先生。あそこになんかあらへん？｣

大先生と呼ばれた眼鏡の男はフードを被った男の指を指す方を見る

ut｢ん？え、あれって！グルちゃん、グルちゃん！あれ！｣

眼鏡の男がそう叫ぶと全員が指を指す方を見る

tn｢おい、近くに寄るぞ！｣

kn｢お、おい。これって。｣

全員がその先の言葉が言わずとも、よくわかっていた

gr｢人間だな。｣

人形のような美しい少女は、倒れていてもまるでそこにずっと存在していたかのような姿だった