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11話 ページ12
転機は突然だった__
私は1人の男の子を見ていた
この光景は何度目だろうか。
あぁ、まだまだこれからなのに。
この現場に居合わせるといつも心苦しくなる
『残念だけどそろそろだね』
そう言って振り向いた瞬間だった
「何がなんだい？」
聞こえた声と目の前にいたのは私の担当だった
少し驚いたけれど私はもう一度後ろを向いて男の子を指差して言った
『あの子もうすぐ死ぬよ』
命を奪おうとする同業者が私には見えていた
そうするとすぐに男の子は倒れて動かなくなった
周りは慌てて騒がしいのに対しあいつはとても静かだった
『幸村ももうすぐあぁなるんだからね』
そう言った瞬間の光を失った顔を私は見逃さなかった
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作者名：刹稀 | 作成日時：2021年8月12日 0時
