愛のフルコース【伏黒恵】

第三回JUPPONグランプリ ページ11

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「第三回JUPPONグランプリ！開催〜」
「いぇぇーい!!」
「フゥーーー!!」
「いいねいいねー、盛り上がってるねぇ」

悠仁と共に声を上げる。今日の一限は何と！一二年合同の座学なのである！私が喜ばない訳がない。JUPPONグランプリが何かはよくわかんないけど、普通の授業よりも楽しそうだ。

「やったー！今度はA先輩がいるから正真正銘俺一人じゃない！」
「いつも悠仁だけだったの？叫ぶの」
「基本コイツだけですよ」
「しゃけ」

私と悠仁以外のメンバーの、どんよりとした雰囲気に小さく首を傾げた。あれ、もしかして初参加なの私だけ？またハブられてた？

「さーさー、他のみんなもテンション上げてー！」
「またこれかよ」
「他にやることねーのか」
「流石に飽きるよなァ」

始まる前からこの感じ、一体どんなことやらされるんだ私たち。そんなことを考えている間にスケッチブックとペンを渡される。

「今日は二年と一年の人数違うけどどーすんの？」
「よく聞いてくれたね悠仁！今回は個人戦にするよ」

優勝者には何と！一泊二日の温泉旅行をプレゼント！そんな五条先生の言葉に思わず目を輝かせた。え、温泉旅行!?めちゃくちゃ豪華じゃん!!

「なんでこんな最高な企画なのにみんな死んだ顔してんの!?」
「やってみればわかりますよ」
「さっさとやってさっさと終わりましょ」
「尺押してるから早速行くよー、第一問！」

え、私ルール説明されてないんだけど。まぁいっか、ノリでやるっきゃない。早速ペンの蓋を外し、続く言葉を待ち構える。一泊二日の温泉旅行、絶対に勝ち取るしかないよね。ついでに恵も誘っちゃったりなんかして…

「思ってたんと違くてガッカリ！一体何があった？どうぞ！」

なるほど、大喜利みたいなもんか。思ってたんと違くてガッカリ…んー、意外と難しい。

「はい、ドンッ」
「ネットで買った服を着てみたら全然似合わなかった」
「めちゃくちゃ美味そうな肉まん、食ってみたら中身スカスカだった！」
「五条先生の用意した温泉旅行が実は任務付きだった」

一年三人の回答が出揃う。ちょっと待って、恵の回答に驚きなんだけど。ほんとですかそれは。

「まず野薔薇！あー、それは嫌だねー。まぁ僕は何着ても似合っちゃうけど。JUPPON！」
「何それ腹立つ」

よくあるー、通販で買った服、届くまではめちゃくちゃワクワクしてたのにいざ着てみると全然想像と違うの。嫌だわ。

「次は悠仁！うわー、あれね、お肉が全然入ってないやつね。よし、JUPPON！」

いやわかるけど、案外判定緩いな。よっしゃ！と喜ぶ悠仁とは裏腹に生唾を飲み込む。次は恵への評価だ。


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