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朝のバタバタを乗り越えた後も、俺の1日は分刻みで動いていった。


海斗のデイサービスと元太を見てくれているヘルパーさんの時間を考えると、どうしても18時過ぎには家に帰らなくちゃいけない。定時退社できるように、集中して仕事を進める。




なんとか家に帰った後もすぐにヘルパーさんと話をして、昼間の元太の様子を聞く。そうこうしているうちにデイサービスの送迎車が家に来て、バギーに乗った海斗を家の中に入れるまでほとんど息つく暇もなかった。






閑「ふぅ…。」


やっと肩の力を抜けたのは、結局布団に入ってからだ。今日は海斗もデイサービスで風呂を済ませてくれたし、いくらか楽な夜になった。



閑「海斗、元太。おやすみ。」


先に夢の中に入った2人の頭をなでて、部屋の明かりを消す。部屋が暗くなると、一日中重たかったまぶたはあっさり重力にしたがった。















どこか遠くで、人の叫び声がする。夢なのか現実なのかよくわからないほどぼんやりとした意識の中で、その叫び声は響き続けている。深い所に沈んでいたような意識がだんだん浮上してくるのにしたがって、叫び声の音量も上がっていった。





…ピーピー


聞き慣れたアラーム音が鼓膜に届いて、俺は反射的に飛び起きた。酸素の数値が悪化したことを知らせる、アラーム音。そこに、喉の奥から絞り出したような叫び声が重なる。




閑「元太!?海斗!?」


部屋の明かりをつけた瞬間、頭の中が真っ白になった。




ベッドの上で全身を痙攣させている元太。そして、海斗は体を大きく反らせて聞いたこともないような叫び声をあげている。



俺が動けないでいると、𠮟りつけるように海斗の声がいちだんと大きくなった。

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おさと(プロフ) - ましろさん» ましろ様、こんばんは!なんて嬉しいお言葉…!本当に、本当にありがとうございます😭相変わらずダメダメな作者ですが、今後ともよろしくお願いいたします。 (2022年10月9日 18時) (レス) id: d4db3ebcdb (このIDを非表示/違反報告)
ましろ - おさと様、本当に本当にありがとうございます!とってもとっても素敵です😭拙いリクをこんなにも素晴らしいお話にしていただけて感無量です...おさと様と出会えて作品を読ませていただけて幸せです...これからも作品を本当に楽しみにしています!大好きです!! (2022年10月8日 21時) (レス) @page25 id: 7d488f5410 (このIDを非表示/違反報告)
おさと(プロフ) - ぺえさん» ぺえ様、今回も素敵なリクエストをありがとうございました!いつもコメントありがとうございます。本当に励みになります😭よければぜひ、今後もお付き合いいただければ嬉しいです! (2022年10月5日 22時) (レス) id: 31d1894405 (このIDを非表示/違反報告)
ぺえ(プロフ) - リクエスト書いていただきありがとうございました!!おさと様の作品ほんとに大好きなので、これからも更新楽しみにしてます! (2022年10月4日 21時) (レス) @page24 id: 8c7e5fe0be (このIDを非表示/違反報告)
おさと(プロフ) - 〇〇さん» ○○様、コメントありがとうございます!嬉しすぎて、リアルに泣いてます😭良い実習となるよう、また目標のご職業に就けるよう心から応援しております!どうかお体に気をつけて頑張ってください!! (2022年10月1日 18時) (レス) id: 31d1894405 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おさと | 作成日時:2022年9月24日 20時

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