●生きる僕らは(青×桃白) ページ13
げんた×しめ・のえる
・そら様リクエスト
・notリアル設定
・S.tiger【病系短編集】10
「夢のかたち」の続編です。初めての方は、ぜひリンクからご覧いただけますと幸いです。
Side如恵留
龍「先生、いい加減しみじみした目で見るのやめてください。」
俺の隣を歩く虎―正確に言えば虎の着ぐるみを着たうちの研修医が、不満そうな声を出す。
病院の白い廊下に全身黄色。相当目立ついでたちなのに、本人は気にも留めていない様子だ。
如「…しめは、なんで着ぐるみ着ようと思ったの?」
龍「げんちゃん、ステロイドで最近イライラ気味だったじゃないですか。こういうの見たらご機嫌になってくれるかなって。」
実際効果あったでしょ?と、しめは笑顔で両手を広げた。
「げんちゃん」というのは、しめが担当することになった元太くんのことだ。8歳の男の子で、腎臓の病気を治療するために入院している。
子供たちの気持ちに寄り添うという点で、しめの力はピカイチだ。今日の着ぐるみもそうだけれど、しめはあの手この手で元太くんのメンタルに配慮している。
…おそらくは、自分の闘病経験をフル活用して。
如「……ほんと、大きくなったな。」
龍「先生よりは小さいですけど?」
俺の言う「大きくなった」は頼もしくなったという意味で、物理的なものではない。大真面目に首をひねるしめがおかしくて、思わず笑いがこぼれた。
龍「…なんで笑ってるんですか?」
如「ん?しめに身長抜かれなくてよかったなって。」
龍「うわぁ、ひっど。」
しめの恨めしそうな上目遣いが、俺の顔をとらえる。
見た感じの印象で、しめの身長は160センチ台の半ばから後半くらいはあるだろう。十分だ。長い治療を経て、よくここまで成長してくれたと思う。
じわじわとこみ上げる嬉しさを胸にしまって、俺は大きくなった背中を軽く前に押し出した。
如「ほら、早く着替えてきなさい。」
龍「…はーい。」
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おさと(プロフ) - ましろさん» ましろ様、こんばんは!なんて嬉しいお言葉…!本当に、本当にありがとうございます😭相変わらずダメダメな作者ですが、今後ともよろしくお願いいたします。 (2022年10月9日 18時) (レス) id: d4db3ebcdb (このIDを非表示/違反報告)
ましろ - おさと様、本当に本当にありがとうございます!とってもとっても素敵です😭拙いリクをこんなにも素晴らしいお話にしていただけて感無量です...おさと様と出会えて作品を読ませていただけて幸せです...これからも作品を本当に楽しみにしています!大好きです!! (2022年10月8日 21時) (レス) @page25 id: 7d488f5410 (このIDを非表示/違反報告)
おさと(プロフ) - ぺえさん» ぺえ様、今回も素敵なリクエストをありがとうございました!いつもコメントありがとうございます。本当に励みになります😭よければぜひ、今後もお付き合いいただければ嬉しいです! (2022年10月5日 22時) (レス) id: 31d1894405 (このIDを非表示/違反報告)
ぺえ(プロフ) - リクエスト書いていただきありがとうございました!!おさと様の作品ほんとに大好きなので、これからも更新楽しみにしてます! (2022年10月4日 21時) (レス) @page24 id: 8c7e5fe0be (このIDを非表示/違反報告)
おさと(プロフ) - 〇〇さん» ○○様、コメントありがとうございます!嬉しすぎて、リアルに泣いてます😭良い実習となるよう、また目標のご職業に就けるよう心から応援しております!どうかお体に気をつけて頑張ってください!! (2022年10月1日 18時) (レス) id: 31d1894405 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おさと | 作成日時:2022年9月24日 20時