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「旦那ァ」
「はーい、今行きます」という声が聞こえた後、ガラガラと玄関の扉が空いた。「団子持ってきやした」と万事屋に入り、奥の部屋にすすんでいく。
奥にはチャイナがいて、「なんで来たアルか!」と今にも殴りかかってきそうな奴を、スルーして旦那の前に団子をおいた。
「旦那、元気ないですねィ」
「昨日からずっとこの調子で…………」
「この新作の団子。Aからの差し入れですぜ」
そういうと旦那は顔をあげて、俺の顔をぐっと見た。その話をもっとききたい、とでも言うようなそんな顔で。
「なかなか旦那たちがきてくれねェから、旦那に届けてほしいってAに頼まれましてね」
「甘味処に今日も行ったアル!でも、Aは働いていないってばーさんに言われたネ!」
万事屋の三人は話についていっていないようだ。俺は、今日確実にAとあった。しかし、万事屋が行った甘味処にはAはいなかったそう。この辺には甘味処なんて、あそこにしかないから違う店に行ったという可能性はとても少ない。そして、ばーさんがいるっつー時点で、俺が行った甘味処ということは確かだ。
「んじゃ、それだけなんで俺は帰りまさァ・・・・・っと」
机におかれている派手なノートに目がいった。この前行ったときにAがこのノートを所持していた気がする。そのノートと隣にあるペンを手にとって、「無事に届けやした」とノートに綴った。
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kaya(プロフ) - いえいえ!これからも楽しみにしてます!リアルの方との兼ね合いも含め、頑張って下さいね! (2018年7月24日 16時) (レス) id: 504932b45f (このIDを非表示/違反報告)
希々杏(プロフ) - kayaさん» ありがとうございます。ここではあまりネタバレできないのですが、夢主は死んだことを知らないのです。更新マチマチで申し訳ないですが、後から分かるようになってきます。また何かありましたらコメントよろしくお願いします! (2018年7月24日 7時) (レス) id: 0f241632b6 (このIDを非表示/違反報告)
kaya(プロフ) - すごく不思議なお話ですね。夢主ちゃんは自分が死んだって自覚してるんですか?そこがすごく自分の中で曖昧で...「繋いでやる」等っていう台詞もあったので、沖田君も夢主ちゃんもわかってるんだろう、程度に思ってるんです。実際のとこどうなんでしょうか? (2018年7月23日 21時) (レス) id: 504932b45f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:希々杏 | 作成日時:2018年7月5日 18時