【文スト】女だなんて聞いてない。

#17 ページ17

｢＿＿＿”女子に囲まれるから”？｣







呆気に取られてしまう。




何だ。

…単純過ぎる理由だった。








『正直申し上げます。
あの様な生物は太宰幹部が適任でしょう』






……目が闇を見てる。









｢君そんな女嫌いだったかい？｣



『…以前敵組織に潜入する任務を覚えて居ますか』








あぁ、確か……Aが諜報員として潜って得た情報を基に制圧する任務だった。






無線機を通じてAの悲鳴が、
多く飛び交った任務として記憶に焼き付いている。







｢最後の方は
Aが虫か何か見て叫んだ任務でしょ｣



『記憶に有るようで何よりです』









…其が何だと云うのか。




重い口を開けるA。









『…俗に云う、誘いが多かったです。
敵組織の女性らに……』









待って……其は初耳。



記憶を辿る限り……









｢……組織内では、
帽子は身に付けて無かったんでしょ？｣






Aは帰ってきた時には既に帽子は身に付けていた。

勿論私は其の時も男だと思っていた。








『えぇ…同性を初めて疑いましたよ。
こんな生物だったのかと』


｢…誘いって……何されたの｣









沈黙。


目を伏せて答えた。







『……あんなおぞましい…。
出来事は述べることは不可能です』





｢…うん、云わなくていいよ。
帽子返す｣














……本当にこの子何されたのだろう。

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