虹色

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薮side


PV撮影が終わり、みんなそれぞれ楽屋に戻っていく。


そんな中伊野尾だけが楽屋に戻ってこなかった。


山「じゃあ俺この後も仕事だからお先に〜」


高「俺も帰ろっと」


みんなそれぞれ仕事や家に帰ったりで楽屋には誰もいなくなった。


いつまで経っても伊野尾が戻ってこないから、心配になって見に行ってみる。


薮「伊野尾？」


スタジオを見てみるとしゃがみこんでいる人がいる。


伊野尾だ！！


薮「伊野尾？どうした！？」


伊「はぁっ…はぁ…や、ぶぅ…はぁっ……」


薮「お前っ！すっげえ熱あるじゃん！熱いよ！」


伊「んっ…寒い………」


こんなに身体は熱いのに寒いってやばいよな…


とりあえず、俺の家に連れて帰ろう。


薮「伊野尾？立てる？俺ん家行こう」


そう言うと伊野尾は立とうとしたけど、フラついてまたしゃがみこんでしまった。


伊「ごめっ……はぁっ…はぁっ……」


荒い息を繰り返す伊野尾を支えてやり、局を出る。


支えている伊野尾の身体が熱すぎて俺でも熱が高い事が分かる。


大丈夫かこれ…


伊野尾を車の後部席に寝かせてやり、急いで家に帰る。


薮「伊野尾？大丈夫か？」


運転をしながら伊野尾を呼ぶ。


伊「ん……………」


反応が薄いから余計に心配になって、早く楽にさせてやりたいと焦る気持ちが膨らむ。


途中で必要そうな物を買い、再び急いで家に向かう。


薮「伊野尾？着いたよ。立てないか…」


伊野尾の身体を支えてやり、ゆっくりと部屋に向かうけど、途中で伊野尾が座り込んでしまった。


伊「…ごめ、はぁっ…ちょっと、待って…」


こんな身体で踊ってたのかよ…


立てそうにない伊野尾を背負って俺の部屋に向かった。

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