虹色

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薮side


7の取材が始まるまで圭人は寝ていたら、少し良くなったみたい。


熱も少し下がったし、顔色も多少良くなったから少し安心。


でも、1人きになる奴がいる。


伊野尾のやつ、いつもより元気がないように見えたから気になってたんだけどなぁ。


楽屋見渡してもいないしどこ行ったんだよ。


楽屋を出て少し探しに行く。


何してんだろう？トイレに行くって言ってたからそんなかからないと思ってたんだけど…


さっき帰ってきた道を戻ってみる。


すると、向こうにある長椅子に座っている人を見つけた。


薮「伊野尾？」


近づいて声をかけてみると、やっぱり伊野尾だ。


薮「伊野尾、何してんの？遅いから探しに来たんだけど」


伊「あ、薮。ごめんごめん、今戻るよ！」


そう言うと慌てたように立つ伊野尾。


薮「なぁ、お前、具合悪いだろ？熱ある？」


そう言っておでこに手を当てようとすると、軽く手でかわされた。


伊「何言ってんの薮。そんな訳ないじゃん笑 早く戻ろ」


そうやって歩き出した伊野尾の手を引っ張る。


その手からは熱い体温が伝わって来た。


薮「何言ってんの。やっぱ熱いじゃん」


伊野尾のおでこに無理やり触れるとやっぱり伝わってくる熱。


伊「………っ…………」


すると俺の手に触れていた伊野尾のおでこが消えたと思ったら、伊野尾がしゃがみこんでしまっていた。


苦しそうに肩で息をする伊野尾。


薮「おいおい、大丈夫かよ。いつから？」


伊「朝、は…微熱だった…」


嘘、朝からだったんだ…


しゃがみこんでしまった伊野尾を椅子に座らせてやる。


薮「何で言わなかったんだよ…お前、結構熱あるぞ」


伊「だって…圭人もだし、俺もなんて迷惑…だし…はぁ…」


こんなギリギリな奴が何言ってんだか。


薮「はぁー…もうみんか帰る頃だと思うし、みんなには言わないから。今日はお前の家行くからな？」


伊「ん…ありがと…」


それから俺らはマネージャーの車に乗り、伊野尾の家に向かった。

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