虹色

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高木side


さっき伊野尾くんの様子が変だったのは頭が痛かったんだ…


気づかなかった…


収録を一旦止めて、伊野尾くんを楽屋に連れて行く。


ソファに降ろしてあげるとさっきみたいに体育座りをして膝に顔を埋める伊野尾くん。


八「伊野ちゃん横にならなくていいの？」


伊「こっちの方が楽……」


楽って頭痛の事だったんだ。


とことん気づかなかった俺はバカだよ…



薮「伊野尾？顔、上げれる？」


するとゆっくりと伊野尾くんは顔を上げてくれた。


薮「顔色悪いな。そんなに痛い？」


伊「なんか、ずっとズキズキしてて治んない…」


八「今、頭痛薬ないしなぁ…どうしよっか…」


伊野尾くんは頭痛を治そうとしているのかずっと深呼吸をしている。


有「伊野ちゃん辛そう…」


俺の隣にいる有岡くんは伊野尾くんの事を見て少し泣きそうになっている。


八「濡れたタオルで冷やしてみる？結構効くって何かに書いてたよ」


そう言うと有岡くんがタオルを濡らしてきてくれた。


伊野尾くんはタオルを受け取ってこめかみを冷やす。



それでも、しばらくしても治る気配はなさそう。


伊「んん……いたいっ……」


薮「ダメだな…」




山「薮ちゃん達！収録延期してもらえる事になったよ！」


俺らが伊野尾くんを見ている間、年下組が延期にしてもらえるか話してきてくれていた。


伊「え、俺できるよっ！大丈夫、ほら、行こう？…っ…いっ…」


そう言い、いきなり立ち上がる伊野尾くんだけど、またソファに逆戻り。


八「こら、急に動かないの。そんな辛そうにして何言ってんのよ」


知「伊野ちゃん大丈夫？」


知念が心配そうに聞いている。


伊「大丈夫大丈夫！こんなの平気だって…」


薮「でも、今日はもうここまで。お前に無理させれない」


有「そうだよ！また撮れるじゃん！」


伊「で、でもっ…！」



山「ごめん、次、俺ら7だけで取材あるんだ。行ってくるね？」


圭「ごめんね、伊野ちゃんお大事にね！」


裕「早く治してねー！」


7のみんなは伊野尾くんを心配しながら次の取材のために楽屋から出て行った。

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