虹色

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伊野尾side


ズキン、スギン、ズキン


朝起きたときから少し頭が痛かった。


寝不足かな何てあまり気にしていなくて普通に楽屋に来る。


でも、だんだんとその痛みが激しくなってきて、俺の頭はズキズキと痛む。


すぐに治るなんて言い聞かせは全然効かなくて、そんな俺とは裏腹に酷くなる頭痛。


大「うわ、負けた〜！！くっそ！！」


山「大ちゃん弱すぎなんだよ笑」


ズキン、ズキン


大ちゃん達の大きな声が頭に響く。


心臓の鼓動とともにズキズキとしている気がして耐えられなくなる。


体育座りをして、膝に顔を埋めて治そうと必死に深呼吸をする。


いつもは楽しい楽屋での騒ぎは今の俺にとっては頭痛を酷くするだけ。


大丈夫、大丈夫…


今日は2本撮りだっけ…やらなきゃ…


ズキン、ズキン


そうやって耐えていると高木が話しかけてきた。


高木と話しているその間も酷い頭痛が襲ってきて、危うくバレそうになった。


危ない危ない…


何気に心配性な高木にバレたら収録を延期にしようなんてみんなに言う可能性大だ。





頭痛ってこんなに辛かったっけ…


ス「メンバーのみなさん、そろそろスタンバイお願いしまーす！」


頭が割れるような痛さと戦う俺をよそに収録に呼ばれる。


スタジオまで向かうまでの廊下をみんなで歩く。


伊「……っ……」


頭がフラフラして思わず倒れそうになった所を大ちゃんが支えてくれた。


有「おっと…伊野ちゃん大丈夫？」


伊「あ…大丈夫大丈夫、ちょっと足もつれちゃった」


有「そう？伊野ちゃん、ちゃんと寝てる？顔色あんま良くないよ」


伊「え？寝てる寝てる〜大丈夫だって」


嘘、最近あまり寝れてないのが事実。
今日のも多分、そのせいだろう。


俺そんなバレるくらい顔色悪いの…？


ズキン、ズキン


まだ頭が痛む中、収録が始まった。

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