虹色

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伊野尾side


今日は何か分からないけど布団から全然出れなくて、準備も全然できなかった。


撮影時間より大幅に遅刻してしまって、みんなすごい怒ってる。


俺が悪いんだからしょうがないけど…


空気の悪いままPV撮影が始まって、激しいダンスを踊る。


伊「はぁ…はぁ……はぁ……」


何これ…
ちょっと踊っただけで息が切れる。


思うように体が動かなくて、俺のせいで何カットも撮り直しがされる。


みんなが怒ったり呆れたりしてるのがすごい伝わって来て、でも、体は言うことを聞いてくれなくて、もうどうしたらいいのか分からない…


それでもちゃんと追いつくように必死で踊った。





「カット！撮影終了です！お疲れ様でした」


あれから何とか踊りきってPV撮影は終わった。


伊「はぁ…はぁ…ふぅ……」


みんなまだ怒っているのか俺に誰も話しかけてこない。


みんなそれぞれ話しながら楽屋に戻って行ってしまった。


その様子を見ながら、自分の身体がふわふわして、怠さがあるのに気づく。


俺も楽屋に戻ろと思って歩こうとしたけど、上手く歩けなくてフラフラする。


何これ…


自分の身体から感じる異様な熱さ。


伊「…はぁっ…はぁ…はぁっ…んっ……」


動けなくてその場にしゃがみこむ。


どうしよう…立てない…
やばいかも…


だんだんと寒気もしてきて、意識が朦朧としてきた。


意識が朦朧とする中、ある声が聞こえた。



薮「伊野尾？どうした！？」


薮だ……

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