五十六話 ページ8
急いで呼吸を整えようとするが、頭がガンガンと痛み、上手くできない
足が震え、手も震える
やばい、このままでは下に落ちて死ぬ
1度、地面のある場所を探し、そこへ登った、断崖絶壁ではあるが、三畳位のスペースが確保されている。運が良い
俺は1度そこで横になる、崖で長居は良くないが、高山病では仕方がない
目を瞑ると、今までの思い出が走馬灯のように蘇る
しかもそれは、良い思い出とは言えなかった。数年前に、アンナプルナで仲間を亡くした時の記憶だ
俺がもっとしっかりしていれば、俺があの仲間を見殺しにしなければ、俺があの時、助けていれば、 そんな後悔が押し寄せる
今更、どうしようもないのは分かっているのに、俺はただ、自分を責め続ける。そんなことを考えていたら、いつの間にか意識を失っていた
ーーー
目が覚める、頭痛はまだ残っているものの、だいぶ楽になっていた
ゆっくり立ち上がる、まだ体はふらつくが、大丈夫だ
『ッ…』
脳が直接締め付けられているように痛い
でも進まなければ、そう思って上を見上げる、まだ頂上は上だ
『爆豪……』
あの真紅の瞳を思い出すと、寒さで疲労していた体がジワリと暖かくなる
登らなくては
そう思った瞬間、体が勝手に動いた
ここから先は酸素が薄くなる。酸素マスクを付けて
俺は壁にピッケルを掛けて、登る
個性を発動した
まるで自分の体じゃないみたいだった。自分の意思とは関係なく、体が動く。
頭も痛くない、麻痺しているのだろうか。むしろ体が軽くて、気分も良かった
口角が上がる。こんな気持ちは初めてで、なんだか嬉しかった
俺はそのまま、頂上まで登る
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パインアメ(プロフ) - この作品を読み終えた者です。すごく感動しました！こんなに素晴らしい作品をありがとうございます😩🫰🙇♀️もうほんとに、最初から最後までエモかったです🥲 (1月1日 8時) (
レス) id: e9cfe4dc1d (このIDを非表示/違反報告)
冷夏(プロフ) - くもくもさん» コメントありがとうございます😊🙏すごく褒めて貰えて嬉しいです✨是非最後までご覧下さいね💕︎ (8月30日 23時) (レス) id: 0d9cd0d586 (このIDを非表示/違反報告)
くもくも(プロフ) - めちゃくちや好きです…こんなにも素晴らしい作品を本当にありがとうございます。好みにぶっ刺さりました！本当にありがとうございます。 (8月30日 0時) (レス) id: 702007f6f6 (このIDを非表示/違反報告)
冷夏(プロフ) - スイレンさん» コメントありがとうございます！毎日ご覧頂きありがとうございます！これからも投稿頑張りますね！ (8月18日 18時) (レス) id: 0d9cd0d586 (このIDを非表示/違反報告)
スイレン - 遅くなってしまい申し訳ないです。続編ありがとうございます！毎日楽しみに見させていただいてます！ (8月17日 0時) (レス) id: 1465516475 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冷夏 | 作成日時：2023年8月14日 23時
