五十九話 ページ11
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爆豪side
«本日のニュースです、登山家、天神Aさんが午前11時52分にエベレスト登頂成功しました»
夕方のニュース番組で、アナウンサーの声が聞こえた、テレビの画面には先程メールで送られてきた写真と全く同じ景色が表示されていた
«これにより、標高更新後最初の登頂となり──────»
画面には、天神A自身の写真が表示され、笑顔でカメラを見ている様子がテレビに大きく写った
あいつならやれるとは思っていたが、まるで夢のようだった
「あれっ！？天神先輩じゃん」
パーティの片付けをしているアホ面がテレビを見ながらそう答えた。
それに続いて、他の奴らもテレビに目を向ける
«天神Aさんの偉業に、世界中の登山家が注目を集めています»
画面が切り替わり、有名な登山家が映し出される。その男は、登山に興味のない奴でも知っているような男で、確か日本人だ
その男が、少しだけ興奮気味に話し始める
«いやぁすごいですね。まさか、こんなに若い人が登るなんて思わなかったですよ。»
アイツが赤の他人から名声を受ける度に独占欲が湧き出てくる。
俺が1番、身近な筈なのに、どんどんとかけ離れていくような感じがする
そう思うと無性にイラついて、俺は夜風を浴びに外へ向かった
バリアフリーの玄関扉を開ける。外では三日月が浮かんでおり、冬の冷たい風が鋭く肌を刺す
しばらくは登山家の間で話題になるだろう、しかし、ネット上ではこれから先、何十年も天神Aの名前が残り続ける
あいつの顔を思い浮かべた
いつも嫌なくらいにヘラヘラ笑う反面、人の細部までを気にする。登山となると人が変わったように真剣になり、周りが見えなくなる。
そんな姿に、俺は惹かれているのは明白だった
付き合ってから、段々とアイツの事を考えている時間が増えた。
アイツの事が頭から離れなくて、全てを知りたくなって、全てが欲しいと思った。
アイツの全てを独り占めしたい、アイツが笑うのも泣くのも怒るのも、全部、俺だけにして欲しい。
アイツの過去も未来も現在も、自分のものにしたかった。
「……クソッ…」
きっとしばらく会っていないから、そう思うのだろう、アイツが下山して俺の前に姿を現したら、この感情も消えるはず
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パインアメ(プロフ) - この作品を読み終えた者です。すごく感動しました！こんなに素晴らしい作品をありがとうございます😩🫰🙇♀️もうほんとに、最初から最後までエモかったです🥲 (1月1日 8時) (
レス) id: e9cfe4dc1d (このIDを非表示/違反報告)
冷夏(プロフ) - くもくもさん» コメントありがとうございます😊🙏すごく褒めて貰えて嬉しいです✨是非最後までご覧下さいね💕︎ (8月30日 23時) (レス) id: 0d9cd0d586 (このIDを非表示/違反報告)
くもくも(プロフ) - めちゃくちや好きです…こんなにも素晴らしい作品を本当にありがとうございます。好みにぶっ刺さりました！本当にありがとうございます。 (8月30日 0時) (レス) id: 702007f6f6 (このIDを非表示/違反報告)
冷夏(プロフ) - スイレンさん» コメントありがとうございます！毎日ご覧頂きありがとうございます！これからも投稿頑張りますね！ (8月18日 18時) (レス) id: 0d9cd0d586 (このIDを非表示/違反報告)
スイレン - 遅くなってしまい申し訳ないです。続編ありがとうございます！毎日楽しみに見させていただいてます！ (8月17日 0時) (レス) id: 1465516475 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冷夏 | 作成日時：2023年8月14日 23時
