29話 ページ31
目が覚めると、病院特有のシーツの匂い
腕には針の感覚があり、点滴をされていて、ここが病院ということをより強く感じさせていた
『、、、カツキ』
あの時、カツキを救いたい、という気持ちが強かった
その気持ちは一般人とは違う、より強くて、より特別だった
だが、この現象がなんなのか、前例がなくて分からないのが現状だった
俺はとりあえず情報が欲しくて、上半身を起こし、部屋から出ようとした
だが、靴が用意されていなくて、それが叶わなかった
『、、、はぁ、、、』
看護師さんが来るまで待とう、そう思った時
病院の引き戸が開いた
この部屋には俺以外の患者は居ない、俺目的だ
「ンだよ、元気そうじゃねぇか」
『カツキ、、、無事だったのか』
包帯などは巻かれていなく、外傷もない、思ったよりもカツキは元気で俺の近くにスタスタと歩み寄った
その手にはビニール袋パンパンに何かが入っていた
「、、、飯食えるのか」
『あ、ああ、、、』
体の様子は、軽い打撲や擦り傷程度だろう、内蔵は特に痛くない、少しくらい何か食べてもいいだろう
俺が応えると、カツキはビニール袋からカットフルーツを取り出して、ベットに着いてある机に次々と置いた
「ン」
『あ、、、ぃただきマス、、、』
あまりにも強引すぎて、つい戸惑ってしまった
カットされているリンゴを金属のフルーツフォークで刺し、口に入れた
甘酸っぱい味が口に広がる、よかった、口内に怪我はないようだ
「、、、ぁりがとう、、、ございマス、、」
カツキが俺の方を見て、軽く頭を下げた
多分、あの事件のことだろう、別に謝らなくてもいいのに
『、、、別に、、、ヒーローだし、、、』
カツキの救出に関しては、あの雄英の生徒達のお陰だ、俺はただ、ヴィランを油断させただけだ
リンゴを口に含み、シャクシャクと音を立てながら噛んでいると、ふと、視線に気がついた
『ン？』
俺はカツキの方を向いて、首を傾げた
「何でもネェ！！とっとと治してこいや！」
そして、ドタドタと病室を出ていこうとした
俺は引き留めようと、手を伸ばしたが届かなかった
『オ、、、オイ、、、！カツキ！！』
「ンだよ！！」
裸足のまま床に降りようと体をずらした時、カツキが立ち止まって振り返った
『あー、、、えっと、、、退院したら、、、飯食べに行かないか、、、？』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 560人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
冷夏(プロフ) - コム＠ヘラ鳥推しさん» コメントありがとうございます！！私もウキウキしながら書いてましたww。次回作も今年もよろしくお願いします！！ (2023年1月1日 16時) (
レス) id: 0d9cd0d586 (このIDを非表示/違反報告)
コム＠ヘラ鳥推し(プロフ) - 完結おめでとうございます！ 僕の中の爆豪がまんま現れてて最高でした！お疲れさまでした👏 そして次回作…このお話めっちゃ楽しみにしてたんでワクワクしながら年越しますね← 2022年お疲れさまでした！ (2022年12月31日 23時) (レス) id: 3acc1adf96 (このIDを非表示/違反報告)
冷夏(プロフ) - おいさん» コメントありがとうございます！かっちゃんなら結婚を前提にして告白しそうですよねww！いつもありがとうございます！ (2022年12月28日 19時) (レス) @page46 id: 0d9cd0d586 (このIDを非表示/違反報告)
おい(プロフ) - コメント失礼します！あまりのかっこいい告白？プロポーズ？にテンション上がりまくってしまいました！！更新楽しみにしています！！ (2022年12月27日 21時) (レス) @page45 id: cdba16656d (このIDを非表示/違反報告)
冷夏(プロフ) - 雲隠れさん» 完全にやらかしました。教えて下さりありがとうございます😭 (2022年12月27日 20時) (レス) id: 0d9cd0d586 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：冷夏 | 作成日時：2022年11月16日 16時
