相澤先生と一緒に住んでる女の子が雄英高校に入学しました・続【爆豪勝己】 (ページ9)

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そして時は流れ、期末テスト筆記最終日

『ふぅ…おわった…』

筆記はいつも通り解けたかな

さて、ちょっと図書室寄ってから帰ろうかな

『…帰宅ラッシュの時間になってしまった』

電車の中はぎゅうぎゅう詰め

ギリギリに入った私は出入口付近に立っていた

いつもは避けてたけど…今日はちょっと遅くなっちゃったからな…

『っ』

ふと感じる、下半身の違和感

「ﾊｧ…ﾊｧ…」

すぐ後ろから気持ち悪い息遣い

間違いない、痴漢だ

『……っ…』

大丈夫、慣れてる

中学の頃から1ヶ月に2回のペースでやられてるんだ

我慢していれば、すぐに済む

スカートが捲られる感覚がした

『〜っ』

気持ち悪い

「おい」

『！』

「クソモブ野郎、何やってんだてめぇ」

爆豪君…？

「な、なな…」

ﾌﾟｼｭｰ

扉が開いたと同時に、痴漢野郎は走り去った

「あ、クソ待て(『爆豪君！』

私はすぐに爆豪君の制服の袖を引っ張る

『いいから……慣れてる…』

「……なにが、"慣れてる"だ」

『え…』

「震えてるくせに、なにいきがってんだてめぇは」

爆豪君は私の腕を掴み、鋭い目付きで私を見た

『…………助けてくれて、ありがと…』

「…ﾁｯ」

爆豪君は腕を振り払い、そのままドアに寄りかかった

ｷｷｨｰｯ

『わ』

《お客様、お急ぎの所申し訳ありません。前方の踏切で緊急停止ボタンが押されたため係員が確認に向かっています》

まじか…止まっちゃったのか…

目の前の爆豪君はいつもの様に舌打ちをする

なんか前にもこんなことあったな…前よりも人混みすごくて苦しいけど

「…」

『！』

爆豪君は私の腕を引いたかと思えば、私も壁側へ移動させ、顔の横に肘を置いた

所謂壁ドン状態

『な、なに…』

「うっせ、黙れ」

爆豪君が腕をついているおかげで、私の周りには余裕が出来た

また…気使われた…

「あ？何見てんだよ殺すぞ」

『別に…』

余裕が出来たからと言って、爆豪君との顔の距離は近くて、息がしづらい

爆豪君いい匂いする…私臭くないかな…

……何考えてんだ私

心臓がうるさいのは、ただ暑くて苦しいから

それ以外の理由なんて、ない

「…はっ、表情変えれるんじゃねぇか」

『……な』

顔に手を触れると、熱い

顔が赤いんだと自覚すればさらに熱くなる

むかつく…ニヤニヤしやがって…

電車も動き出し、しばらくすると停車駅に着いたため、私は逃げるように降りた

『ﾊｧ……心臓うるさ…』

私は痴漢のことなんか、忘れてしまっていた