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「あっ轟君、ちょっと待って！」
「？」
お茶子ちゃんが轟君に用があるなんて珍しい…
「デク君も飯田君も…それに切島君、八百万さん、ちょっといいかな」
お茶子ちゃんはなにやら神妙な顔をしていた
そのメンツって…
私はなんだか気になり、気付かれないように後をつけた
玄関を出てすぐの場所に、梅雨ちゃんがいた
気分はもう大丈夫なのかな？
「あのね…梅雨ちゃんが皆にお話ししたいんだって」
「私、思ったことは何でも言っちゃうの。でも何て言ったらいいのかわからないときもあるの。
病院で私が言った言葉憶えてるかしら？」
病院…？
「心を鬼にして辛い言い方をしたわ
それでも皆行ってしまったと今朝聞いてとてもショックだったの。止めたつもりになってた不甲斐なさや、色んな嫌な気持ちが溢れて…
何て言ったらいいのかわからなくなって、皆と楽しくお喋りできそうになかったのよ。
でもそれはとても悲しいの。
だから…まとまらなくってもちゃんとお話をして、また皆と楽しくお喋りできるようにしたいと思ったの」
つまり…救出にいこうとするあの5人を止めたのに行かれたのがショックって訳だよね…
ということは…梅雨ちゃんがそんな気持ちになってしまったのは元はと言えば私のせいだ
私が1人で死柄木に話をつけていればこんな事にならなかったかもしれないのに…
『……』
考え始めたら胸が苦しくなった
私は逃げるようにその場を去った
私が今"ここ"にいることは本当に正しい？
自分で考えて、皆と一緒にいたいって思ったから…だから"ここ"に残ったけど…
また私のせいで梅雨ちゃんやほかの皆が同じ気持ちになったら…
『……分かんないよ…お父さん…』
私は今、間違ってるの？
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作者名：やきなす | 作成日時：2020年10月4日 17時
