80 ページ30
「こいつぁ
「返せ！！」
緑谷は鬼の剣幕で怒鳴る
「返せ？妙な話だぜ。爆豪君は誰の物でもねえ。彼は彼自身のものだぞ！エゴイストめ！」
その言葉に耳を傾けずに緑谷は怒鳴り散らす
轟が氷結で攻撃するも、さらりと空中へとかわされていった
「我々はただ凝り固まってしまった価値観に対し、“それだけじゃないよ”と道を示したいだけだ」
そこで、障子が気付いた
「爆豪だけじゃない…常闇もいないぞ！」
「わざわざ話しかけてくるたぁ…舐めてんな」
「元々エンターテイナーでね、悪い癖さ。常闇君はアドリブで貰っちゃったよ。
ムーンフィッシュ…歯刃の男な。あれでも死刑判決控訴棄却されるような生粋の殺人鬼だ。
それもああも一方的に蹂躙する暴力性。“彼も良い”と判断した！」
「この野郎！！貰うなよ！」
「緑谷落ち着け！」
再び攻撃するも、また避けられる
「悪いね俺ぁ逃げ足と欺くことだけが取り柄でよ！ヒーロー候補生なんかと戦ってたまるか」
仮面男は耳に手を当て、こう言った
「開闢行動隊！目標1つ回収達成！もう1つはどうだ？」
もう1つとは、恐らく疾風のことだろう
その返答は緑谷達の耳には届かなかった
《疾風Aも回収済みだ》
「ならば目標全て回収達成だ！短い間だったがこれにて幕引き！！予定通りこの通信後5分以内に“回収地点”へ向かえ！！」
目標達成…ということは、疾風も既に捕まっているのだろう
「ダメだ…！」
「させねえ！！絶対逃がすな！」
緑谷達は焦り、急いで仮面男の後を追った
「ちくしょう速ぇ！あの仮面…！」
「飯田君いれば…！」
「しかしこのままでは話される一方だぞ」
そこで、緑谷はある作戦を思いつく
「麗日さん！僕らを浮かして！早く！
そして浮いた僕らを蛙水さんの舌で思い切り投げて！
障子君は腕で軌道を修正しつつ僕らをけん引して！
麗日さんは見えてる範囲でいいから奴との距離を見計らって解除して！」
「成程、人間弾か」
「待ってよデク君、その怪我でまだ動くの…！？」
「お前は残ってろ。痛みでそれどころじゃあ…」
緑谷の体はもはや動ける状態ではないと判断し、麗日と轟が止める
だが
「痛み何か今知らない。動けるよ…早く！！」
「…！デク君せめてこれ…！」
麗日は自分の服で緑谷に応急処置を施した
蛙水の舌が巻き付けられる
さあ、反撃開始だ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 119人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：やきなす | 作成日時：2020年10月4日 17時
