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起きたら全部夢オチだったのかなとか思ったけどどうやら違うらしい

『おはようございます…』

「おはようございます、すみません、キッチンお借りしました」

煌びやから笑顔を向けるイケメン、基安室さんがテーブルにあらゆる料理を置いている

『すごいですね…』

「居候の身ですので、これくらいはと」

食べてみるとなんとまあ美味ですこと

やはりハムサンドだけではないか

「……笑えるんですね」

『すっごく失礼ですね、私だって美味しいもの食べたら口が緩みます』

いかんいかん、無表情を貫き通さねば…

私は少々人見知りで、心を許した人にしか素は見せない、それまでは緊張して意識的に無表情になる

まあこの人も意識的に"安室透"をやってるんだろうけど

食事も終わったことだし、シャワーを浴び、着替えて、軽くメイクをする

『お待たせしました…すみません、兄が置いていった服それだけで…』

「かまいませんよ、行きましょう」

近くのショッピングモールまで来て気付いた

この人普通に人目に触れていいのか??

数々の女性達の視線はイケメンだからなのかコナンキャラクターだからなのか…

不安になったので検索してみると、あの作品の存在が消えていた

ご都合主義かよ……

とりあえず適当に服や下着などを買い込んだ

「とても有難いのですが…その、金銭面は大丈夫ですか?」

『大丈夫です、趣味もないので貯金がわんさかあります』

休憩がてらカフェに入った

先程から思っていたけど安室さんはめっちゃエスコートしてくれる

ドア開けてくれるしソファー席座らせてくれたし

慣れない女性扱いに少しくすぐったい気持ちがある

でもこれも"降谷零"じゃなくて"安室透"だからなのかなぁと思うと、少し寂しい気持ちになった

というか今更だけどこんなイケメンの隣歩いて大丈夫か私?良くも悪くも普通の顔だぞ

「ふ、はは…さっきからなに百面相してるんですか」

『……笑った…』

「?、僕はいつも笑ってますよ」

『そうだけど…そうじゃない笑顔でした』

素で笑ってくれたんだ

「…貴方は僕に素でいてほしいんですか?」

『いてほしいっていうか…気楽にして欲しいというか…』

ここには"降谷零"を知る者も"安室透"を知る者も居ないんだから

「なら、貴方も気楽でいてください」

そう言って、頭を撫でられた

『…努力します』

これはあれか…ハニトラというやつか…

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作者名:やきなす | 作成日時:2020年9月12日 10時

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