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降谷side
目が覚めたら自宅のベッドにいた
自宅というのは、"安室透"名義の家だ
「……A？」
彼女がいない
昨日勇気をだして、抱きしめたと言うのに
「アン！」
「ハロ…」
声のする方へ見ると、ハロが尻尾を振っていた
日付を見れば、僕があちらの世界へ行ってから1日しか経っていない
「はは、まさか…夢だったのか？」
きっと疲れすぎだ
長くて、苦しくて、幸せな夢だったな
予定を確認すると、今日は午後から登庁しなければならなかった
とりあえず着替えようと、服を脱いだ
ﾁｬﾘﾝ
「…！」
首にある冷たい感触
見るとそれは、彼女がくれたネックレス
「夢じゃ、ない…」
あれが夢ではなく、本当だとすれば…
彼女の元から離れてしまったのか？
想いを伝えたばかりだと言うのに
さよならも言えていないのに
「クゥン…」
ハロが心配そうな顔をして俺の足へ擦り寄った
「……あぁ、ごめんよハロ…大丈夫だ…」
しっかりしろ降谷零
大丈夫だ、俺が彼女を忘れさえしなければ、きっとまた会える
そう信じてる
俺は首にぶら下がったネックレスを握りしめた
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作者名：やきなす | 作成日時：2020年9月12日 10時
