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あれから数日、ポアロの仕事にも慣れてきた
降谷さんとの約束も、ちゃんと守れている
特に不安なことはない、はずだったんだけど…

ガシャン

『わっ…ひ、広川さん大丈夫ですか!』
常連の広川さんが、どうやらコップを落として割ってしまったらしい
ぼーっとしてたからすごいびっくりしちゃった

広「あぁ、Aちゃん、ごめんよ、手が滑って…今拾うから…」
と言って、破片を拾おうとするので慌てて止めた

『危ないですから、私が掃除しますので、新しいお飲み物もお持ちしますね!』ニコ

広「あぁ…ありがとう…」
ホウキを取りに裏へ行くついでに、厨房に居た安室さんに声をかける

『安室さん、すみませんが広川さんにコーヒーをお願いします』

安「…危ないので、僕が代わりに掃除をします、コーヒーの入れ方は覚えていますね?」

『えっ、あ、はい…ありがとうございます』
別にいいのに…

安「……」



さて、締め作業まで終わったぞー!

安「すみませんAさん、夜も遅いので送りたいのですが…急用ができてしまって」

『全然大丈夫ですよ!?お気になさらずに!では、お疲れ様でした』

安「ちゃんと連絡してくださいね、お疲れ様です」
そうして私達は別れた


『………』
やっぱり気のせいじゃない、よなぁ…
最近、ポアロからの帰り道、主に夜になると背後から視線を感じるようになった
最初は気のせいだろうと思ったが、日に日に距離が近付いてくるのか、足音までしてきた

(なんで私に…?)
自分で言うのもあれだが、私の顔は特別可愛くもなければ、特別不細工ではない、至って普通なのだ
だから、もしこれがストーカーだとしたら、私を狙う理由が分からない
それとも、なにか恨みを買ったとか…?
もしかしたら、公安の人が極秘に監視をしているのかもしれない…いやでも、それだったら昼間とかもするよなぁ…
ストーカーなんて人生で1度でもされた事なんてある訳もなく、とても不気味だ

ガチャ

『ふうっ…今日も無事…』
安室さんに連絡しなきゃな
そう思い、鍵を掛けた瞬間

ピンポーン

『っ』
え、なに…
今の時間は23時、とても人が尋ねてくる時間ではない
私は息を飲み、ドアの覗き穴を覗こうとした

ドンッ!!

『ヒッ…』
ドアを殴られた

ドンドン!!ガチャガチャ

慌ててチェーンロックをし、そのまま立ち尽くした
10分ほど経っただろうか、その音は止み、人の気配も無くなった
私はその日、恐怖で眠れなかった

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作者名:やきなす | 作成日時:2020年8月24日 4時

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