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『ごちそうさまでした！』
私のお弁当を綺麗に食べてくれた紫耀くんは、丁寧に手を合わせている。
家で母の料理を食べた時もそうだった。
この人は、食べ方もお箸の持ち方も綺麗。
美味しそうに、ニコニコして食べてくれる。
将来、紫耀くんの奥さんになる人は、きっと幸せなんだろうな、なんて思う。
秋の海は少し肌寒いのに、幸せすぎて心がポカポカして、冷たい風が気持ちいい。
『せっかくだし、少し歩かない？・・あ、寒いかな？大丈夫？』
笑ったり、悩んだり、心配したり、くるくる変わる紫耀くんの表情。
ほんとに優しい人ー。
『大丈夫です！私、お散歩したいです』
『よしっ！行こう！』
浜辺に降りる階段の手前で、当たり前のように差し出された手に、思わず固まる。
『え、っと・・』
いや、男の人と手を繋ぐの、初めてなんですけど。
こういう時、どうすればいいの？
多分、私の顔は真っ赤。
『あ、いや、その、転んだらいけないと思って。』
少し困ったような顔に、これはただの親切心なんだと
納得する。
つくづく、恋愛経験ゼロの自分が恥ずかしくなった。
『すみません、ありがとうございます！』
差し出されたままの手に、そっと手を出してみた。
『ん』
にっこり笑って、その大きな手で握りしめられた右手が熱い。
ドキドキしすぎて顔が見れない。
紫耀くんの手、逞しいな。
階段を私のペースに合わせてゆっくり降りてくれて、浜辺に着いた。
『ありがとうございました・・』
何とかお礼を言ったけど、繋いだ手は解かれる事はなくて、思わずポカンとなる。
『紫耀くん？・・あの？』
『ーこのままじゃ、嫌？』
そんな顔で言うなんてズルい。
嫌なわけない。
大好きな人と繋いでいる手を。
『嫌じゃない、です』
『良かった・・』
紫耀くんとゆっくり歩く海は、今まで見たなかで一番綺麗で、一生忘れないと思った。
歩きながら、紫耀くんはまた色んな話をしてくれた。
疲れた時、ホッとしたい時、１人でここに来る事も。
そんな大事な場所に、私を連れてきてくれたのが嬉しくて、思わず繋いだ手をぎゅっとした。
次の瞬間、
強く握り返される手。
思わずドキッとして紫耀くんの顔を見上げると、照れたように向こうを向いている。
紫耀くんー
私の気持ち、どうすればいいですか？
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ことみ - はい！こちらこそよろしくお願いします!!(*^^*) (2019年11月19日 22時) (
レス) id: 0327457350 (このIDを非表示/違反報告)
夢(プロフ) - ことみさん» コメントありがとうございます！楽しみにして下さって、すごく励みになります(o^^o)最後までお付き合い、よろしくお願いします！ (2019年11月19日 22時) (レス) id: 4cde4d0176 (このIDを非表示/違反報告)
ことみ - 初めまして。お話を読ませていただきました！とても面白くて少し切ない気持ちがあって続きがすごく気になってしまって…更新楽しみにしています!!頑張ってください!! (2019年11月19日 22時) (レス) id: 0327457350 (このIDを非表示/違反報告)
夢(プロフ) - まなさん» コメントありがとうございます！名前、固定してないのですが、不具合が起こっているのか(>_<)申し訳ありません。素敵なお話と言って頂き、とても嬉しいです！ (2019年11月17日 10時) (レス) id: 4cde4d0176 (このIDを非表示/違反報告)
まな(プロフ) - 途中まで拝読させていただきました！とても素敵なお話ですね…！ちなみにお伺いしたいのですが、美月さんというお名前は固定なのでしょうか？名前の変更ができるとさらに楽しめると思います！！設定に名前入力しても反映されていないようなので… (2019年11月17日 9時) (レス) id: bbc2829d96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢
| 作成日時：2019年9月28日 23時
