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後ろからは、田中さんが慌てたように追ってくる声が聞こえる。
『本当にごめん！危ないから、待って！』
そんな言葉が聞こえるけど、怖くて止まれない。
しばらく夜道を進んでいると、前から車のライトが見えた。
当たり前の光景に少しホッとした。
このまま進めば、タクシーでも拾えるかもしれない。
そう思った時。
『中谷さん？え？！どうしたの？』
聞きなれた声に驚いて顔を向けると、一番逢いたい人がいた。
『・・なんで？紫耀くんが？』
紫耀くんは、車を飛び出して駆け寄ってきてくれた。
『いや、それは僕が聞きたいよ！こんな夜道を一人で危ないって。何かあったの？』
安心して涙が止まらない私に、自分の羽織っているパーカーをそっとかけてくれた。
『大丈夫、大丈夫だよ』
背中を優しくさすってくれる大きな手。
『ーハァハァ。・・中谷さん』
すぐ後ろから聞こえた田中さんの声に、思わずビクッとなる。
『・・あの、あなたは？』
紫耀くんが立ち上がって静かに聞く。
『同じ職場の同僚で・・。ドライブに誘ったら、いきなり飛び出してしまって、いや、参りましたよ』
平然と嘘をつく田中さんが心底怖い。
『そうなの？』
と小さく聞かれて、私はぶんぶんと首を横に振った。
紫耀くんは、怒りを込めた表情に変わった。
『彼女はは僕の大切な人です。何があったかは知りませんが、もう二度と、彼女に近づかないでください。次にこんなことがあったら、あなたを絶対に許さない！』
『はあ？ふざけんなよ！片思いって嘘かよ？
だったら最初から、俺の誘いにのんなよ！』
『・・すみません。すみません・・』
あの優しい田中さんが別人に見える。
私は何度も謝った。
『悪いけど、彼女は嘘付いてませんよ。僕も彼女に片思いしてるんで。
とにかく、早く消えてください』
紫耀くんの迫力に、田中さんはようやく車へと戻っていった。
『もう大丈夫。怖かったね。』
暖かく包み込まれた身体は、ゆっくりと落ち着きを取り戻して、紫耀くんの胸の中で私はまたひたすらに泣いた。
『寒くない？送るから、乗って』
温かい声。
『ーあの。何で、こんなところにいたんですか？』
『あぁ。ここね、僕のお気に入りのドライブコースなの。たまに来るんだよ。
まさか、また中谷さんに会えるなんて、ビックリしたけどね』
紫耀くんは、ただただ面白い話をして、私を笑わせてくれた。
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ことみ - はい！こちらこそよろしくお願いします!!(*^^*) (2019年11月19日 22時) (
レス) id: 0327457350 (このIDを非表示/違反報告)
夢(プロフ) - ことみさん» コメントありがとうございます！楽しみにして下さって、すごく励みになります(o^^o)最後までお付き合い、よろしくお願いします！ (2019年11月19日 22時) (レス) id: 4cde4d0176 (このIDを非表示/違反報告)
ことみ - 初めまして。お話を読ませていただきました！とても面白くて少し切ない気持ちがあって続きがすごく気になってしまって…更新楽しみにしています!!頑張ってください!! (2019年11月19日 22時) (レス) id: 0327457350 (このIDを非表示/違反報告)
夢(プロフ) - まなさん» コメントありがとうございます！名前、固定してないのですが、不具合が起こっているのか(>_<)申し訳ありません。素敵なお話と言って頂き、とても嬉しいです！ (2019年11月17日 10時) (レス) id: 4cde4d0176 (このIDを非表示/違反報告)
まな(プロフ) - 途中まで拝読させていただきました！とても素敵なお話ですね…！ちなみにお伺いしたいのですが、美月さんというお名前は固定なのでしょうか？名前の変更ができるとさらに楽しめると思います！！設定に名前入力しても反映されていないようなので… (2019年11月17日 9時) (レス) id: bbc2829d96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢
| 作成日時：2019年9月28日 23時
