君が救ってくれたから(しょうれん) (ページ33)

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廉と俺ページ33

紫耀side

夢を見てるのかな。

俺の名前を誰かが呼んでいる。

この声はー

廉？廉なの？

『、、れ、、ん』

ようやくその名を呼んだあと、俺はまた夢の中へと戻っていった。

ーあれ？

ゆっくりと目が覚めて、自分がどこにいるのかも、何が起きてるのかも分からない。

分からないけど、確かに感じる右手の温もり。

その先に視線をやれば、泣き腫らした顔の廉が、驚いたように俺を見つめてる。

『紫耀っ！分かるか？ちょっ、ちょっと待ってな？すぐにナースコールをー』

ナースコール？俺、病院にいるのか。

慌ただしくボタンを押して、『すぐ来て下さい！目を覚ましました！』って叫んでる廉。

そっとその手を握り返して、泣いてる彼の名を呼ぶ。

『、、廉。おはよう、、で合ってる？』

『あほ、、。もうこんばんはの時間や、、ううっ。
ごめんな、俺、何も気付いてやれんで。ほんま、ごめん』

『ふふ。そんな泣かないで？』

『泣いてへんわ、、』

どうやら俺は、また廉に助けられたようだ。