田中樹の嫉妬6 ページ35
待ち合わせ場所に近付けば、探さなくても分かる樹くんの愛車が見えた。
帽子を深く被って、下を向いてる。
私のために、こんなリスクを背負ってまで迎えに来てくれたことが本当に嬉しくて、更に足を早めた。
コンコン。
小さく窓をノックした私を見た樹くんは、何だか無表情で少し怖い。
、、やっぱり、怒ってるよね。
早く帰るって言ったのに、２次会まで行って、挙句にこんな時間になったんだもの。
急いで後部座席に乗り込んで、必死に謝った。
『あの、本当にごめんなさい、、。こんなに遅くなってしまって。樹くん疲れてるのに、、本当に、、』
『、、あのさ』
いつもと違う低い声に、ビクッとなる。
『はいっ！』
『誰？さっきの男。、、女の子だけの二次会じゃなかったの？』
『あの人は会社の後輩で、、。ごめんなさい、、私、彼らが参加すること、本当に知らなくて。って、言い訳だよね。ごめんなさい』
やましいことは何一つないけど、樹くんに見られたことは事実で。
少しの沈黙の後、ふうっと溜息をついて、樹くんが言った。
『告られた？アイツに』
『えっ？、、、うん。でもね！すぐにハッキリと断ったよ。』
『そっか、、。ごめんな。俺、Aのことになると、全然余裕ねーの。情けないよなぁ』
『ううん。こんなに思ってもらえて、すごく幸せだよ』
樹くんは少しだけ笑って、車を走らせた。
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夢(プロフ) - じゅったんの女さん» ありがとうございます！最後まで楽しんで頂けるよう、妄想膨らませます(^^) (2020年11月5日 23時) (
レス) id: 8bf06d2a86 (このIDを非表示/違反報告)
じゅったんの女 - このお話良すぎ!!更新楽しみ！ (2020年11月5日 20時) (レス) id: c614ab050f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢
| 作成日時：2020年11月3日 16時
