田中樹の嫉妬5 ページ34
『徳田さん！待って下さい！』
いきなり背後から聞こえた声に、驚いて振り返る。
走って追いかけてきたのは、新人君の１人。
『ん、どうしたの？』
『あ〜、、いや。今から１人で帰ったら、危ないかなぁって思いまして。俺、送ります』
いや、勘弁して。
今から樹くんが来てくれるんだから。
こんな時、普通の彼氏ならハッキリ言えるんだろうけど、私は家族以外誰にも話してないから。
『ありがとう。でも、今から友達が迎えに来てくれるの。だから大丈夫だよ。みんなのところに早く戻って楽しんで？』
動揺を見せないように、上手く言えたはず。
『、、友達って、、男ですか？』
隣から聞こえた声に、ドキリとした。
『まさか(笑)女の子だよ？近くに住んでるの』
その時、鳴り響いた樹くんからのLINEの通知音。
【もうすぐ着くよ】
本当に急いで来てくれたんだ、、。
『あっ、もうすぐ着くって。ごめんなさい、待ち合わせ場所に急がなきゃ。じゃあ、お疲れ様でした！』
新人君には申し訳ないけど、これ以上構ってる暇はない。
スマホ片手に歩き出した私の手が、いつの間にか強く握られて、進むことを許されない。
『、、何？離して』
『まだ気付きませんか？俺、、ずっと好きなんです。徳田さんのこと』
あぁ、同僚の意味深な言葉はこれだったんだと、ようやく分かった。
こんなことになるんなら、適当な人を作り上げて、彼氏いるって話しておけば良かった。
『ごめんなさい。今は、彼氏とか考えられないから。あなたの気持ちには答えられません』
ハッキリと断ったことで、漸く離された手。
振り返ることもせず、急いで樹くんの待つ場所へ向かった。
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夢(プロフ) - じゅったんの女さん» ありがとうございます！最後まで楽しんで頂けるよう、妄想膨らませます(^^) (2020年11月5日 23時) (
レス) id: 8bf06d2a86 (このIDを非表示/違反報告)
じゅったんの女 - このお話良すぎ!!更新楽しみ！ (2020年11月5日 20時) (レス) id: c614ab050f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢
| 作成日時：2020年11月3日 16時
